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出発の日 – Japan

旅立ちの前はばたばたとするもので、出発をしてようやくほっと一息つける、という状態になるものだ。
会いたい友人や家族とゆっくりお寿司や蕎麦でもいただきながら感慨にふけようと思っていたら、それもかなわず、当日を迎えた。

なんとか荷造りを終え、比較的空いた成田空港に到着する。空は、晴れている。

そしてわたしたちはすかさずMild Sevenを購入しに行く。

JTが製造・販売するタバコであるが、こういった日本製たばこが海外での交渉事に役立つのだと、国外の過酷な状況下で仕事をしている友人が教えてくれたからだ。
「いざとなったら、紙幣と酒とタバコなんだ。あと、笑顔だよ。」
その内のタバコをまずは手に入れ、
18:50の予定より10分程遅れたシンガポール航空が日本を飛び発った。

1か月程前にJALに乗って
そのサービスの向上ぶりに日本風サービスの本気を感じて心底畏れ入った。

ビールもエビスビールまで用意され、
一食はモスのテリヤキバーガー手作りキットが提供された。

お手洗いには手書きの紙が、
草花の形に折られた折り紙と共に置かれている。
飛行時間、現地到着時間を記して、
ゆっくりとおつくろぎください、飲み物も希望があったらお気軽に、といった内容だ。

これ以上のサービスはなかなか見つからないだろうと思っていたら、
シンガポール航空のサービスは、なるほど定評があるものだった。
各自にメニューが配られ、ドリンク、食事、軽食の詳細が書かれている。

重要なビールのチョイスはタイガーとアサヒであり、
その他にシンガポールスリングも用意されている。

ジバンシィのアメニティで薄手のベージュの靴下と歯磨きセットも配られる。
CAがフライト中に積極的に顧客の声を聞き、
場合によっては写真撮影をしましょうかと声をかけている。

こうして、今度はシンガポールのサービスに心底畏れ入っている間に、
飛行機は13時頃、からりと太陽に照らされたロサンゼルスに順調に到着した。