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Egypt

エジプト-ヨルダン国境情報

エジプトのダハブから、ヨルダンのアカバへフェリーで移動するルートです。

1.ダハブからヌエバ行きのバスに乗る。(※所要1時間半。EGP 30.00)
2.ヌエバのフェリー会社(AB MARITIME)の前で停めてもらえるので、窓口でチケットを購入。
 (※EGP 460.00。USドル払いも可能です。毎日14時発。所要5時間。12時までにフェリーに乗場へ行く必要あり。)
 (※高速フェリーと普通フェリーがあるそうですが、その日がどちらになるかはわからないそうなので、来たフェリーに乗るよう、指示されました。)
3.フェリー会社から港まで徒歩。
 (※所要10分。途中の道沿いに軽く食事をする場所があります。)
4.港に入り、荷物をX線に通す。
5.少し歩くと、エジプト側のイミグレーション事務所があるので(※少しわかりづらいです。)、出国カードを記入し、パスポートと一緒に提出。
6.待合室に通されるので、待つ。時間がきたら、フェリーへのバスが来るので乗る。(※所要3分。無料。)
7.フェリーへ乗船。
 
(※フェリーの中の売店で、ヨルダン入国手続きができるらしいのですが、時間が決まっているので、確認してください。私たちはできませんでした。)

8.下船後、入国手続が終わっていない人間は、アカバのフェリーターミナル内の入国審査を受ける。パスポートを提出。
9.タクシーでアカバ市内へ。(※所要15分。JOD 4.00)

◎両替
 ヨルダンの港のターミナルの1階に両替所があります。
 EGP 1.00 = JOD 0.11

エジプトからヨルダンへのフェリー – Dahab / Nuweiba, Egypt

エジプトのヌエバからヨルダンのアカバまでは、毎日フェリーが走っている。朝の10時に宿からヌエバ行きミニバンが出るというので、マンゴージュースを飲んだ後、ミニバンの出る時間まで海沿いを歩く。

朝の店は、今日もまたがらんどうとしていた。海沿いには、自転車禁止の看板の横に、ラクダと馬の禁止マークが描かれた看板が立っている。

商店でクリームの入ったロールケーキのお菓子を買い求めて、バンに乗り込み、ほおばる。

予定時刻に出発したミニバンは、ものすごいスピードでごつごつとした岩山に囲まれた道を突進していく。運転手は、自ら出しているスピードを気にも留めないようすで、助手席の男性をちらちら見ながら、楽しげに話をしながら運転する。

こうして、バンは40分もすればヌエバの町へと到着する。町の中心で、らくだが一頭のそりのそりと道を横切り、歩いていく。

ヨルダン、アカバ行きフェリーを運航するAB Maritimeのチケット売り場は、のんびりとしていて、売り場のおじさんも新聞をゆったりとめくっている。

「2時にフェリーは出発しますので、12時までにはフェリーに乗船してください。高速フェリーと普通のフェリーとありまして、今日、高速フェリーが港に来るのかどうかは分かりませんけど、高速フェリーがもし来たら、それに乗っちゃって良いですから。」

12時まであまり時間がなかったので、近くの店でターメイヤと揚げナス、それにフライドポテトがはさまったアエーシと、Molitoのホワイトチーズを買って、フェリー乗り場へと急ぐ。

祈りを捧げるイスラム教の男性がずらりと並び、頭を床に幾度もつける。荷物検査をしてから出国のイミグレーションオフィスへ行くも、まだオフィスは開いていなかった。

近くにいた男性はシリア出身だといい、今のシリアの状況を嘆いていた。
「アサドは狂っています。子どもたちだって殺されているんです。今のシリアは危ないので、僕はこれからヨルダン、サウジアラビア経由でクエートに向かいます。」

12時を過ぎたころに、職員たちがぞくぞくと現れ、簡単な出国カードを記入して提出して質問された氏名を答えれば、手続きが完了する。

フェリー会社の男性にフェリーの出発時間を尋ねる。すると男性はおどけたように言った。「弊社のフェリーに、時間はありません。出発するときに、出発することになっています。」

洗面所では、女性たちが洗濯をし、身体を洗っている。

待ち合いスペースには、乗客がまだらに乗船を待っている。味のこい具がたっぷりと入ったアエーシと、しょっぱいチーズのはいったMolitoをほおばりながら、木のベンチに腰掛けて待つ。

ようやく動きが出たころには、既に2時を過ぎていた。みなで一斉にEAST DELTA TRAVELと書かれたバスに乗り込み、フェリーの泊まっている場所まで3分ほど走る。

フェリーは、バスを何台ものみこむ大きな船だった。売店スペースのまわりをサロンふうの座席が囲み、ゆったりとした客席がぎっしりと並び、ゆるやかに冷房がかかっている。

甲板では、ムスリム服を着た男性が腰かけ語り合い、あるいは寝そべっている。ある男女は写真撮影をしあっている。

風は強く、海は深く青い。

右手にはサウジアラビアの岩山、左手には時折町の見えるエジプトの山々が連なる。

夕暮れ時、合図がなると乗客たちは脚や手を洗いに洗面所へ向かい、そのあと甲板に出て、一斉に祈りをささげ始める。

会話を交わしたエジプト人たちは、これからヨルダン経由、バスでサウジアラビアのメッカに向かうのだという。そのうちの一人の男性は、目だけを出してあとは手の先まで真っ黒に覆った奥さんを連れている。それでも言う。「ぼくにお金があったら、奥さん5人はもらうね。」

もう一人の男性は「ムバラクは馬鹿だった。エジプトは7000年の歴史ではじめて民主主義を手に入れようとしているんです。」と言った。

ヨルダンに行くと言うと、エジプトの人たちは口を揃えるかのように「ヨルダンとイスラエルは物価が高い。エジプトとシリアは安い。でも、シリアは今は危なくて入れないね。」と言う。

アカバの港が近づいてくるにつれ、右手のヨルダン側は橙色の灯りが瞬いてくる。その先に、ガントリークレーンが見える。左手のエジプト側は暗いものの、その先のイスラエル側、エイラートの町にもまたたくさんの灯りが並んでいる。

こうして、フェリーはヨルダンに近づいていく。

珊瑚と魚とサウジアラビアと、やっぱりコシャリ。 – Dahab, Egypt

乾いた砂漠にごつごつとした山のなかで幾度かの検問を受け、そのたびにうっすらと目を開けながらダハブのターミナルに着くころには10時半を過ぎていた。

バスターミナルから、ISUZUのピックアップトラックの荷台に乗って風を受けながら、宿のあるアカバ湾に面した通りへと向かう。宿ではマンゴーとオレンジのミックスジュースがウェルカムドリンクとして差し出される。さすがのリゾート地である。

シュノーケリングの道具を手に、宿からほど近いスポット、ライトハウスに向かう。海沿いには、海に向かって洒落たレストランが並んでいる。キャンディーカラーのクッションを並べ、洋風とベドウィンふうをミックスさせている。

透明な海は海底までクリアで、深い青から明るい青までグラデーションをみせている。日焼けした地元の子どもたちが海遊びにいそしんでいる。ふと陸がわに目をやれば、そこはやはり乾いた茶色い岩山が広がっている。

フィンとマスクをつけて浜から潜ると、黄色に青や黒といったカラフルな色の魚がすいすいと泳いでいるのが見える。

海に魚はたくさんいるのに、街の中心から離れると途端に人はぐっと減る。ひっそりとした土産物店の並ぶ通りを歩く。

コシャリをここに来ても食べたくなり、コシャリハウスという名の店に入る。マカロニとパスタにレンズ豆とひよこ豆、焦げた風味のある大ぶりのたまねぎ、それにシナモンがかけられている。この店はご飯は入れないらしい。

そこからさらに静かでただひたすらに太陽の照りつける道を歩くこと、3、40分。いくつかのパラソルが広げられた、珊瑚の広がる水中庭園として知られるアイランドにたどり着く。

薄い水色から濃い青色までグラデーションをみせる海の対岸には、茶けた岩山が連なるサウジアラビアが見えている。浜辺には木のボートが打ち上げられ、布を頭からかぶった女性が子どもを海に入れている。遠くの沖にはダイビング用の舟が浮かんでいる。

それだけだ。

決められた場所からエントリーする。それ以外の場所から入ると、珊瑚を傷つけたり、ウニがどっさりと沈んでいたりするのである。

浅瀬を進むと、急に深くなる箇所がある。珊瑚礁が眼下に広がり、海底のほうまで続いていく。そこに魚がゆうゆうと泳いでいる。光が差し込み、時折ぐっと水温の下がる箇所をぬけながら、泳いでいく。

レッドシーバナーフィッシュ、ゴールデンバタフライフィッシュ、エクスクイジットバタフライフィッシュ、ブルーセイルフィンタング、クルンジンガーズラス、タテジマキンチャクダイ、ニシキヤッコ。

照りつける太陽に暑さを感じても、海から出てくれば肌寒く感じるほどだ。

アイランドから町の中心にある宿まで、てくてくと歩いて戻る。人通りがなく、海沿いのレストランのあちらこちらから客引きの声がかかる。

中心にたどり着けば、やや活気が出てくる。レストランは、イルミネーションを灯し、キャンドルをつけ、海に沿って並び、たいていピザやパスタといった西洋料理を提供している。洒落ている。

ここでは、エジプト料理を見つけるほうが、難しい。

夕食は、Green Valleyというレストランで、魚や野菜のグリルに、サラダやパン、ライス、それにチョコレートケーキと紅茶のセットをオーダーする。久しぶりにビールを飲みたくなったので、合わせてStellaビールを注文する。久しぶりのお酒は、ぐっとくる。

レストランの雰囲気もよくて混雑してもおかしくないはずだが、私たちの他は、頭からすっぽりと黒い布アバヤをかぶり目だけを出した女性と、白いムスリム帽をかぶった男性の一家族だけだ。

海面は岸に並ぶレストランの灯りを映し、海中には魚がひらひらと泳いでいる。

ぐるぐる修行の好評スーフィーダンス – Cairo, Egypt

朝はエジプトスイーツやパンをかじり、昼食は宿の近くの屋台で、レバーや、ご飯を詰めたソーセージ、それにサラダとパンのセットをオーダーする。そして、近くのジューススタンドで、メロンミルクと同じように人気のマンゴージュースをごくりごくりとやる。マンゴーの繊維がまだ残っていて、濃厚でおいしい。

スルタン・ゴーリーの隊商宿ウィカーラで毎週水曜日と金曜日に行われている、イスラム神秘主義スーフィーの旋舞ショー、タンヌーラは、その質の高さで有名なイベントだ。タンヌーラは、羊毛、スーフでできた衣装を身につけて、ぐるぐると回転して陶酔し、神に近づくという修行のひとつなのだそう。

カイロ・オペラ・オーケストラの堀江さんも「スーフィーダンスの質はものすごく高いのに、お給料は自分たちの5分の1ほどしか国から出ないんです。」と言っていた。

宿近くのオペラ広場から乗り合いタクシーバンに乗って、会場近くまで向かう。高架になっている細い道を、バンは前の車にぶつかる勢いで突き進む。運転手は、一時停止中に隣の車に話しかけ、手持ちのお金を両替している。

イスラムの最高学府アズハル大学やフセイン広場に面したガーマ・ホセインは、その茶色い建物を夕日に照らしている。

開演までまだ時間があったので、200年以上の歴史をもつというカフェEl Fishawyに立ち寄る。道路に出されたテーブルと座席で人々はシャイを飲み、あるいは水たばこをたしなみ、その香りが辺りを包んでいる。

シャイをオーダーすると、シャイの入った古びた青いポットと、ミントの入ったグラス、それに砂糖の入った銀の入れ物が、トレイにのせて運ばれてくる。カフェは客でにぎわい、それをねらった売り子たちが、とっかえひっかえに商品を見せながら売り歩く。

タンヌーラは、20時から始まった。最初に白い布を頭に巻き、白い服を着た男性たちが太鼓や金属製のカスタネットでリズムをとる。いかついおじさんがおどけたようすで踊り、バレーのような細かい脚の動きをつけながら舞ってみせる。それから、黄色や黒、赤や緑といった色鮮やかなスカートをぐるぐると回転させた男性が入ってくる。

周りの男性たちはタンバリンをならしながら、中央の男性はリズムをつけながら、ただひたすらにぐるりぐるりと回り続ける。しばらくすると、巻いていたスカートを取り外し、ふわりと宙に浮かせて、今度は手でそれをぐるぐると回転させる。

立ち見もでるほどの満員ぶりをみせる会場は、拍手と口笛で盛り上げる。

黄色や緑、赤などで模様をあしらった太鼓や、身体の前で叩く太鼓、それにラッパの演奏があった後、3人の男性が再びスカートを回し続ける。スカートを取り外しては頭の上で回転させ、腰のスカートとともにぐるぐるさせる。マイクから歌が歌われ、弦楽器や太鼓、ラッパが盛り上げ、カスタネットとダンスが掛け合いをする。

スカートを身体の上下に器用に回しながら、頭をぐるぐると回し、スカートを放り投げる。それでも、頭のくらくらなど感じさせないお辞儀が客席に向けられる。

21時を過ぎてショーが会場の熱気とともに幕を閉じる。

帰りもまた乗り合いタクシーバンに乗りこむ。このタクシーもまた例にならって、車線変更を繰り返し、ぐいぐい進む。商店で買っておいた、エジプトで人気のお菓子、Moltoのハーゼルナッツ・チョコレートをかじりながら、宿へと戻る。しっとりとしたクロワッサンに甘いチョコレートペーストが入れられている。

今夜は夜行バスに乗ってアカバ湾に面したダハブまで向かうが、まだ出発まで時間がある。

宿の近くのAkher Saaというレストランで、ターメイヤのサンドイッチをオーダーする。レストラン前にはプラスチックのテーブルや椅子が並べられ、みなテレビ画面に映し出されたユーロ2012のサッカー観戦に夢中だ。

宿から鞄をとって、ダハブ行きバスの出るトルゴマーン・ターミナルに向かう。信号がとても少ない大通りを、車がひたすらにクラクションを鳴らして、ぐんぐんと進む。おっかないこと極まりない。

ターミナルに着いたら、簡単な荷物検査をした後、East Delta社のバスに乗り込む。23時45分の予定時刻を10分ほど過ぎたころ、がんがんに冷房のかかったバスは、シナイ半島、アカバ湾沿岸のダハブへと向かっていく。

シナイ半島は誘拐事件も発生し、沿岸地域以外は「渡航の延期をお勧めします」とあるが、カイロで出会ったガイドの男性が「捕まったとしたら、それは天国を見ることなんだ。彼らは政府との交渉のために誘拐をしてくるけれど、危ないことはしてこない。捕まっている間は、ご飯も出してくれるし、手厚くもてなされるんだよ。」と言っていたことを思い出す。

ナイル川からみるカイロ – Cairo, Egypt

朝は、近くのパン屋とフルーツ屋で買ってきたチーズパンや桃やスモモ、オレンジなどをほおばる。

お昼は今日もコシャリ。宿の近くに有名なコシャリ店、サイエド・ハナフィーがあるので、訪ねる。コシャリは店ごとに味も違って、ここのトマトソースは絶品だ。それにお酢と添えられたライムが見事に合う。

そこから大通りに出て、マクドナルド近くのKoueiderという店で、スイーツをいただく。エジプトスイーツ、ナッツとシロップがたっぷりのコナーファと、シロップ漬けのバスブーサというケーキ。どちらも砂糖のかたまりを感じるほど、とにもかくにも甘い。

この辺りには、日本の100円均一に似た趣の店や駄菓子屋が数店あるので、見て回り、買い物をする。

夜には、ナイル川のナイトクルーズに出かける。タクシーに乗って、船乗り場近くのフォーシーズンズ・ファースト・レジデンスまで行き、Aquarius社の船に乗りこむ。チキンにビーフにパスタ、ライス、野菜の揚げもの、豆の煮ものに、ビーツやチーズ、サラダ、それにパンやデザートなどをビュッフェスタイルでとって席でいただく。船は静かに進むものだから、動いていることに気がつかないほどである。

甲板に出てみる。夜になってぐっと快適に涼しくなる風に吹かれながら、川沿いのビル群を眺める。

インターコンチネンタル、フォーシーズンズ、ソフィテル・エル・ゲジーラ・ホテル、HITACHIと赤字のイルミネーションが輝く看板にカイロタワー。川には、ピンクや紫のイルミネーションをつけた舟が浮かんで、きらきらとしている。こうしてみると、カイロが大きな大都会であることを再認識する。

船内では、ベリーダンスやサービス精神いっぱいのスーフィーダンスショーが行われている。甲板では、ぽつりと床に座り、祈りを捧げるイスラム教の男性がいる。

19時半に船が出てから2時間ほどで下船となる。ちょうど交代でウェディングドレスを着た花嫁が船へと入っていった。

船着き場からAl Gamaa橋を渡り、Sayeda Zeinab駅まで歩く。ナイル川にかかる橋の上では、若者がジュースを飲み、プラスチックの簡易椅子に腰かけて賑やかだ。途中の小川では、釣りをしている親子がいた。