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あっという間のチリ – Chile on the way from Ushuaia to Rio Gallegos

牛や馬がのんびりしている大地をバスは30分ほど走り、チリ側のイミグレーション・オフィスへと向かう。

その間に、記入をしておいたチリ税関用の書類もまた提出が求められる。このチリのイミグレーション・オフィスもまた、ウシュアイアに入ったときと同じ場所である。

腕にタトゥーをほどこし、黒ぶちの眼鏡をかけ、髭を生やした若い男性が、入国審査をする。何の問題もなく、入国し、向かいの建物にある荷物検査台へと移動する。

ほっそりとした眼鏡をかけた厳格そうな見た目の荷物検査担当の男性が、荷物検査に関する説明を簡単にし、乗客7人はそれを神妙に聞く。

とにもかくにもチリにまた入り、バスは北へと向かっていく。

朝食用に、茹でて鞄につめておいたラビオリを取りだし、箸でつまんでいると、バスの添乗員の男性が、どうやって使うんだと興味しんしんの様子だ。ウシュアイアは、バスの職員まで、なにやら親切だ。

しばらくすると、グレープフルーツジュースとピザやチキンのエンパナーダ、クロワッサンやキャラメルパンの入ったセットが配られる。ぱくぱくと食べていると、そのうちにマゼラン海峡に到着する。海の向こうから赤い色をしたフェリーが近づいてきて、岸に到着するときにパカリと前方の壁を開けて、それを陸にかける。

「フエゴ島へようこそ」とかかれた看板から離れ、バスに腰かけたまま、フェリーに乗り込む。

バスや乗用車がフェリーに載った後、羊が3段ぎゅうぎゅうと押し込められたトラックも2台載る。ある羊は空を見上げ、ある羊は別の羊に乗り上げる。そんな羊たちが運ばれる一方、フェリーのカウンターではホットドッグが売れていく。

海峡を渡り、更に1時間ほど走ると、またパスポートをバスの添乗員に手渡す。チリを出国する手続きをする。もうバスを降りる必要はなく、添乗員の男性が、皆のパスポートを抱えて出国の手続きをしてくれる。

チリの、簡単すぎる出国だった。