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同じ部屋の住人 - Tazara Railway to the border with Tanzania

がたりという大きな音とともにときどき目覚めながら、朝を迎える。

コンパートメントは男性用と女性用に分かれている。
男性部屋は同じ部屋に、タンザニアで大学に通う大学生、会社の経営者、日本からオンラインで買った車をダル・エス・サラームにピックアップに行く男性などがいる。
女性部屋はザンビア人3人と韓国人1人がいる。

一人のザンビア人女性は、かつてシカゴで9年間看護婦をしていたものの、感情がうつってつらくなり、現在は自身でビジネスをしているという。中国からアクセサリーなどを買い、市場で売っている。自分で中国に行く資金はまだないので、1か月に一度中国に行く知り合いにわずかな手数料を支払って、買ってきてもらうのだという。あらかじめインターネットでほしいアクセサリーを見つけ、それを印刷して、その知り合いに持って行ってもらう。

その他の二人のザンビア女性もタンザニアのダル・エス・サラームに買い付けにいく。二人はとても仲の良い友だちで、何か困ったことがあれば飛んでいく姉妹のような仲なのだという。一人はかつて英語と数学の教師であったが、現在は、ヘアサロンを経営し、電気製品の売買もしている。今回はダル・エス・サラームに、ヘアサロン用の用品を買い付けに行くのだという。

タンザニアでは英語はあまり通じず、スワヒリ語が行き交っているのだそうで、二人は英語、スワヒリ語のほかに、ベンバ語やニャンジャ語なども話すという。3人ともにキリスト教徒である。

朝の食堂車は賑わっていた。朝からビールを飲んでいる男性もいれば、朝食を食べている人もいる。パンにペーストを塗り、林檎をかじる。列車がぐらりとゆれると手に持っている紅茶や炭酸飲料がテーブルにこぼれる。

草の大地のところどころに木々がまだらに生えている。鉄道はゆるやかに曲線を描いたりしながら、がたりごとりと進んでいく。時折線路のそばには倒れて錆びれた車両が見られる。

10時には国境の町、Nakondeに到着する。新しい家が、乾いた赤茶けた土の上に建てられている。
駅に到着すると、どっと両替商やらSIMカード商人が、手にぶ厚い札束とSIMカードを持って乗り込んでくる。ここを過ぎれば車内でもタンザニア貨幣シリングしか受け付けないので、ここで両替をする。

しばらくするとImmigrationと書かれたジャケットを着た女性たちが乗り込んできて、ザンビア出国のスタンプを押してもらう。