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デモの2日目とアラブ世界 – Cairo, Egypt

朝に目が覚めると、タフリール広場から聞こえていた昨晩の掛け声がやや小さくなっていた。

宿の居間に座り、朝食をいただく。アエーシ・フィーノという細長いパンにバターやいちじく、それにゆで卵とチーズ、リプトンの紅茶が銀のトレイにのせられている。

日差しが降り注ぎ、開け放たれた窓からは涼しい風が吹いてくる。

外に出るとタフリール広場には国旗を携えた人がいて、地べたで売られている新聞を熱心に眺める若者たちがいる。

宿泊していたホテルの朝食はシンプルなエジプト朝食であるものの、お気に入りだった。それでもインターネットの使い勝手があまり良くなかったので、隣のNasser駅にある宿に移ることにする。

宿の近くには高等裁判所があり、その前でもまた抗議デモが行われていた。天秤のシンボルが彫られた建物の入口付近は赤や黒のペンキで落書きがほどこされ、ポスターが貼られている。

人々は手をつなぎ、国旗をふりあげる。年を重ねた女性も、声をあげている。

移動した宿のあるビルのエレベーターは、使われなくなって久しい。高層階まで階段で上る。

熱っぽさがぬけないので、昼は宿の近くのフルーツ屋でスモモと林檎とオレンジ、それにパン屋で揚げパンとなつめやしの餡をつめたスイーツを買い求めて、宿でかじる。

夜になると、涼しくなり、歩きまわれるようになる。近くの老舗カフェでは、水たばこを片手に、バックギャモンやトランプ、ドミノなどのテーブルゲームを楽しむ人で賑わっている。

商店の前ではずらりと男性が座り、祈りを捧げている。

食堂に入って、ターメイヤやサラダをはさんだアエーシに、フライドポテトと茄子のピリ辛揚げ、それに野菜のピクルス、トルシーをオーダーする。

エジプトでは黒人を見かけることはほとんどなく、色の薄いアラブ人がほとんどだ。いわゆるブラック・アフリカがスーダンの途中で終わったことを認識する。スーダンで、ちょうど両者が混ざりあっていた。スーダンで問題がおこっている背景の一部をかいまみる。

ここでは、黒いアバヤを着た女性と、洋服を着た男性が手をつないで地下鉄に乗ったりしている。男性と女性が手をつないで外を歩いていることをスーダンで見ることは一度もなかった。

商店で買い求めてきた大きな瓶に入ったマンゴージュースをごくりごくりとやる。