滴の連なり -Sumidero Canyon and Chiapa de Corzo, Mexico
今日は宿の住人に勧めてもらったスミデロ渓谷と
Chiapa de Corzoを訪ねてみることにする。
サンクリストバル・デ・ラスカサスからは一等バスターミナル近くの
コレクティーボ乗り場からTuxtla行きのバスに乗り、
途中で降りることになる。
まずは腹ごしらえにバスターミナル近くの
Caminanteというレストランで
Comida Rapida(ファーストフード)をいただく。
オーダーしたのは、お店の名にちなんだCaminanteバーガーと
お米のジュース、Horchata。
このCaminanteバーガーが、牛肉にベーコン、
レタスにトマトというハンバーガーなのだが、
辛さの入っていないハンバーガーで、それだけで、ひどく感動してしまう。備え付けのワカモレも、ピクルスも辛いのだが、
それはもう承知のうえ。ゆっくりと齧る程度にしておく。
スミデロ渓谷までは1時間程度。
高原都市であるサンクリストバルからは
どんどんと下っていくことになる。
バスから降りると途端に夏がそこにあった。
スミデロ渓谷で2時間程のモーターボート乗車チケットを購入すると、すぐにライフジャケットを渡され、出発だという。
スミデロ渓谷はグリハルバ川が流れていて、
たくさんの鳥がゆうゆうと空を飛んでいく。
置物かと思われるほどずっしりと地面と同化しているワニも5匹ほど生息。
渓谷の岩に突如はしごのかかった教会も現れ、
どのように作られたのか想像をする。
でもなによりここのとっておきは、
顔の形をした岩から流れ落ちる滴の連なりだった。
言葉では言い尽くせない力があって、
パワースポットととは、まさにこのこと。
滝というよりも、滴の連なりといったほうがしっくりとくる。
これを感じることができただけでも行った甲斐があったと思う。
まわりのメキシコ人観光客もおおはしゃぎ。
おじちゃんもガイドさんの位置でのりのりビデオを回している。
ボートから降りる頃には夕陽が渓谷を照らしていた。
そこから乗合バスに乗って約10分でChiapa de Corzoに到着。
Holanda社のMORDISKOというクッキーバニラアイスを食べながら、町の中心にある教会へ向かう。
ここでも音程の外れた歌が大きな音で歌われている。
教会の片隅に、上の鐘まであがれるレンガ造りの
細くて急な階段が設けられている。
橙色の灯を頼りに上まであがると、Chiapa de Corzoの街並みが見え、左手にはTuxtlaの大きな町が見えている。
ここはデートスポットにもなっているようで、
若いカップルが訪ねたり、友だち同士で遊びに来たりしている。
近くの町から遊びに来たという4人組みに、写真を撮りますよと伝えて
「1,2,3(ウノ・ドス・トレス)」と数えると
あちらが「ニン・テン・ドー」と指をおりながら3つ数え返した。
任天堂は二日連続メキシコの小さな町で語られることとなった。
街では音ばかりが大きく火花は小さい花火が打ち上げられてる。
道の向こうに鼓笛隊の音がしていて、どんどんと遠ざかっていく。
夏の香りがした。
18時半頃にふいに横の大きな鐘が鳴り、
町中に響き渡る。
Chiapa de Corzoからサンクリストバルまでは直行のバスがないので、
一度Tuxtlaのターミナルまで行き、
そこから徒歩で30分程いったところにある別のバスターミナルまで歩くことになる。
この町にはトヨタもホンダもマツダもスズキの店舗もあった。
無事にまた寒いサンクリストバルに戻ってきて、
サントドミンゴ寺院を見た後、夕飯をいただくことにする。
Restaurante Cafeteria del Centroで
Pechuga Con Tochino(チキンの胸肉とベーコンのクリームソース)と
Lomo de Cerdo en Salsa Verde (豚肉のグリーンソースがけ)を注文し、ご飯と合わせる。
ビールはModelo Specialにする。
洒落たレストランの多いサンクリストバルのこの店の食事も
日本の洋食レストランで出てくる味と似ている。
この町は、ここ数年でずいぶんと変わり
西洋人観光客好みの町になったのだという。
宿に帰ると壊れた鍵で中に入れず寒い道でうろたえたものの、
試行錯誤で無事に入室を果たした。
2011/11/14 23:31 | カテゴリー:Mexico