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カッパドキアの地下都市と教会 – Kapadokya, Turkey

日も上がった6時ころ、Tuz Goluという塩湖に到着する。淡い水色の湖にはちらりほらりと人の歩くのが見える。山の岩肌には塩がついて雪のように見える。

塩湖のそばで立ち寄った休憩所で、おじさんの焼いていた、挽肉とチーズがはさまったあつあつのギョズレメを注文する。

バスに戻れば、今度はコーヒーとチョコレートパイが配られる。

8時半ころ、バスはカッパドキアへの基点となる町、ネヴシェヒルへと到着する。バスを降りると、ちょうど訪ねようと思っていたMUSKARA Tourism & Travel Agencyのおじさんが待ち構えていたので、オフィスにお邪魔をする。アップルティーやチャイをいただきながら、支度を整え、カッパドキアの南を周るグリーンツアーをお願いすることにした。

カッパドキアは、数億年前のエンジエス山の噴火で造られた地層が長年の風雨で浸食が進み、きのこのような岩やなめらかな岩肌が奇妙につらなる地帯。バンに乗りこんでギョレメの町を通りながら、ギョレメ・パノラマに行く。なめらかな白い岩肌に、茶色の岩がにょっきりと天を向いている。

そこから、デリンクユという地下都市へ移動する。さすがの観光地区カッパドキア、地下都市の入口にはずらりと行列ができている。そばの道には、結婚式を祝う近所の車がずらりと通り過ぎて行く。

ぐねりぐねりと地下に伸びるデリンクユの地下都市は、80メートルの深さに4キロメートルの長さで、その8階まで見学をすることができる。ここには、かつてアラブ人の迫害から逃れたキリスト教徒が生活していたといわれている。

地面に開いた穴からは、更に下の階が見える。ひんやりとした細い階段を頭を時折かがめながら、ぐんぐんと下がっていく。台所があり、天井には火のおこされた跡、食糧やワインの保管庫跡も残っている。敵が来たかを確認するために大きな石には穴が開けられ、井戸や上下階でコミュニケーションをとるためにも穴が開けられていて、有機的なつくりをしている。

その他にも、ミーティング・ホールや十字の形をした教会、リビング・ルーム、礼拝堂や教壇をそなえた教室、羊や山羊などの家畜スペースなどもあって、頭をかがめて進む細い道からぱっと大きなスペースがひらけている。

再びバンに乗りこんで、小麦やじゃがいもの植えられた畑や牛の歩く草地の合間を進み40分ほど、ウフララ渓谷に到着する。場所によっては高さ100メートルのところもあるという深い崖にはさまれて豊かな川が流れている。

岩を削るようなかたちで100以上の教会やいくつもの住居が残されている。アーチアルトゥ教会やユランル教会には、キリスト昇天の場面や殉教者と教父などが壁やドーム型の天井に鮮やかな色で描かれている。川沿いにはギョズレメをつくる女性たちがいて、川で泳ぐ子どもたちがいる。さらに先へ歩いていくと、川にそそりたつ岸壁にいくつもの穴のあいた住居跡が並ぶのが見えてくる。それらは、岩を削るための歩道をまずつくり、それから一つ一つ、高い岸壁を削り彫っていったのだという。

Belisirmaにたどり着いたところで、川沿いのAslanレストランで昼食となる。串刺しのチキン・シシに、レタスやトマト、それに野菜スープとパン、すいかがついている。

最後にスター・ウォーズの舞台にもなったという、Selime カテドラルに立ち寄る。岩が丸みを帯びて削られ、神学校や教会、カテドラルや監視塔がつくられている。この辺りの岩は柔らかいので、こうして削りやすいのだという。

ギョレメの洞窟ホテルに部屋をとる。洞窟の部屋はひんやりとしている。街には緑のライトアップがなされたジャーミーがある。そのすぐ近くにあるカッパドキア・ピデ・ハウス&レストランに入り、夕食をとる。サラミと卵ののったスジュクル・ユムルタル・ピデに、挽肉ののったクイマル・ピデ、それから思いのほか辛くはない唐辛子のペースト、アジュル・エズメにエフェス・ビールを合わせてぐびぐびとする。