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アルメニアからイランへの道 – Yerevan / Border with Iran, Armenia

宿泊しているセルゲイさんの家にはWifiがないので、滞在者は近くのエレバン駅にとんでいるWifiを使いに行くというのが定番になる。今朝もお気に入りのパン屋で昨日と同じハチャプリをオーダーして、それを商店で買ってきたフルーツジュースと合わせていただいた後、駅に出向いてインターネットをする。

セルゲイ家のリダさんはいつも柔らかい笑みを浮かべ、ささやかに気を配ってくれる。孫の男の子たちは元気いっぱいにいたずらもしでかす。おじいちゃんは無口で、よくソファに座ってぼんやりとテレビを眺めている。娘さんは、庭で料理をしたりと、働きものだ。

今日はこれからアルメニアを出て、国際バス、Vaspurakan International Transport社でイランのテヘランに向かう。バスが10時発というので、9時過ぎには宿を出て、ミニバスに乗り、ターミナルへと向かう。

定刻を15分ほど過ぎて発車したバスにはイランの人々もたくさん乗車している。Scania製のバスの横の座席は3列しかなく、ゆったりとしたつくりになっている。ぐねりぐねりと山道をバスは進み、気分の悪くなる乗客もいて、それぞれの座席に取り付けられたビニール袋が役に立つのである。

途中の休憩場所でアプリコットやミニリンゴ、それにスモモを買い求めて再びバスに乗る。休憩時間が長いものだから、みなのんびりと食事を楽しんでいる。朝に駅の近くで買っておいたパンやフルーツ、それに近くの座席のイラン人の男性からいただいた棗などをほおばる。

19時ころにはアルメニア側のイミグレーションに到着する。

大きな鞄をバスの荷物置き場から降ろして検査にかけるものの、全く見ていない。一つしかない窓口には行列ができていて、なかなかに進まない。ようやく順番がくれば、無愛想な担当職員が何も聞かずにぽんと出国スタンプを押した。

そして、停車しているバスに荷物をのせて乗り込む。荷物検査に持っていかずに座席の背にあった網に入れたままにしていたものはさっぱりと無くなっていた。各座席に取り付けられたビニール袋のごみも捨てられている。ほとんどの乗客はそのまま歩いてイラン側のイミグレーションに進むが、バスの運転手はわたしたちにはバスで連れて行くから待ちなさい、と言う。

ずいぶんと待った後、ようやくバスは動き出し、軍人がわたしたちのパスポートを確認する。1分も進んだところで、今度はイラン側の担当が乗車してきてパスポートを確認する。こうして川を渡れば、そこにはイランのイミグレーション・オフィスが待っている。