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かちんこちんのグアテマラ。 - Guatemala City / Quetzaltenango, Guatemala

グアテマラ・シティ及びバスターミナルは、グアテマラに長く住んでいる人々やグアテマラ国民をもってしても治安が悪いと言わしめる、悪名高き場所である。

そんなものだから、そのまま温泉のあるケツァルテナンゴに向かうことにする。悪名高き場所を目の前にわたしたちの動きはかちんこちんとなるものの、ターミナルで出会ったのは、優しくケツァルテナンゴ行きがあるバス会社の一つ、Galgos社のターミナルを教えてくれるおじさんであった。歩いてすぐだから、と指さしてくれる。

Galgos社のターミナルにはメキシコ行き国際バスの利用者のためにファーストクラス用のスペースを設けており、温かなコーヒーとサンドイッチが用意されている。ケツァルテナンゴに向かうわたしたちはもちろんその対象外なのだが、それとは気づかずにちゃっかりとコーヒーとサンドイッチをいただいていた。

隣に座った、グアテマラ・シティで9年間仕事をしているというメキシコ人夫婦に声をかけられた。これから休暇でメキシコに戻るのだという。メキシコ料理が恋しい、と奥さんが言った。旦那さんは言う。「グアテマラはタクシーに気をつけなさい。イエローキャブ、Amarillo社のタクシーを使うと良い。」

Galgos社のケツァルテナンゴ行き始発が8時半だったので、おとなしくターミナルで待つ。バスは定刻3分前、なぜか急いで乗客を乗せ、みなが席についていない内からぶおおおと音を立てて、出発した。急いで勢いよく出発したものの、人も商店も車も、新しい建物も古い建物も溢れる大都会、グアテマラ・シティをところどころで止まり、ゆっくりと走っていく。

途中、時計や雑誌、クリームやトルティーヤを売りに来るおじちゃん、おばちゃんが車内に乗り込んで、各乗客の手にとりあえずその商品を握らせる。そして、不要な人はその後、丁重に返却をしていくのである。

そんな風にして林檎を持ってきたおばちゃんからQ1(1ケツァール)のそれを買おうとしたところ、Q10の紙幣しかないことに気づき、おばちゃんはお釣りがない、と言った。どうしたものかと思っていたら、隣のグアテマラ人家族の男性が、Q1をそっと差し出してくれたのだった。かちんこちんのわたしたちは、こうしてグアテマラ人ご家族に、林檎をごちそうになってしまう。

途中に長い間の不定期な休憩があったり、物売りの人々や乗客を乗せたり降ろしたりしていたものの、なぜかものの見事に予定到着時刻の13時半、2分前に到着した。

バスを降りると、道に通りがかったロナルドさんという米国人に「ぼくはタカハウスの近くに住んでいる。近いから、場所を教えてあげる。」と声をかけられる。

グアテマラでよく見かけるPollolandiaというチェーン店でフライドチキンを買いながら、日本人のタカさんが経営しているという宿、タカハウスに向かう。1998年からグアテマラにいるタカさんは、グアテマラは悪くなることはあっても、良くなることはない、と言った。

お勧めをしてもらった米国人の経営するパン屋、BAKE SHOPでグラノーラとおやつ用の木苺のパンを買う。おいしいパンがまだ少ない街においしいパン屋さんを作ると、成功するのである。このパン屋も月曜日と金曜日だけのオープンであるが、名が知られているのである。

そして近くのウエウエテカスというレストランで、グアテマラ料理である牛タン(Lengua)とマッシュルームの煮込みを、Galloビールとともに早めの夕食としていただく。牛タンは厚く、とろとろとしていて口の中でとけていく。

夜食にいただいた木苺のパンも、ずっしりとボリュームがあるものの、甘すぎず、もぐもぐと食べてしまうのである。

■BAKE SHOP
18 Avenida 1-40 Zone 3, Quetzaltenango