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カルティエボゴタとごみ袋を抱えたボゴタ – Bogota, Colombia

同じ宿に泊まっている韓国人、リーさんは旅を始めて約1年半。今週の金曜日には旅を終えて、韓国へと帰国する。料理が恋しい、リーさんはそう言った。

リーさんが抱えている3つのコーンフレークに、コーヒーとパンを合わせて一緒に朝食をとる。話をしているうちに、共通の友だちがいることが分かる。中南米で旅をしていると、こういうことが起きるのだ。

朝は宿からほど近い旧市街、La Candelaria地区を歩く。

立ち寄ったLuis Angel Arango Libraryは、もはや図書館というくくりにはおさまらない。正面入り口から入っても、書籍は見つからない。本にたどり着くまでに、時間がかかるのである。カフェやコンサート会場、楽器演奏のための個室がある音楽室、特別展示会場が続き、「本はどこですか」と尋ねなければならないほどだ。

向かいには、ボテロ美術館をはじめとする国立銀行管理の美術館や博物館、周りには小さなかわいらしいカフェやチョコレート屋、伝統料理を提供するレストランなども軒を並べている。

1816年開業の老舗La Puerta Falsaカフェに入る。ガラスのショーウィンドーにあったMarquesa ArequipeとGuanavanaとBreva Arequipe、それにArroz con lecheを注文する。

Marquesa ArequipeとGuanavanaは砂糖にぎゅっとキャラメルのようなArequipeとジェリーのような舌触りのフルーツを入れたもので口にいれると甘さでのどがあつくなる。それにいちじくとArequipeのねっとりとした甘みが加わる。

思わず甘いArroz con leche(ライスとミルク)で口直しをするほどだ。冷たいArroz con lecheにはレーズンがのせられ、シナモンがふりかけられている。

Candelaria教会や、キリスト教グッズ店のある通りに、モダンなCentro Cultural Gobriel Garcia Marquezの建物も並ぶCalle 11を抜けると、旧市街の中心、ボリバール広場にぶつかる。

大きな広場中に鳩がぎっしりと集まり、「解放者」と讃えられて広場中央に立っているシモン・ボリバール像の頭の上にも鳩がちょこんとのっている。

ボリバール広場を、1800年代初期完成のPrimada教会、バロック様式のサグラリオ礼拝堂、大司教邸、ネオクラシカル様式の国会議事堂、フレンチ様式の市庁舎、裁判所が囲み、さらにその周りに大統領官邸、16世紀から17世紀に建てられたサン・オースグスティン教会やサンタ・クララ教会博物館、官庁舎もある。

そんな大御所ぞろいのこのエリアは相当に警察官が多くいて、車の下に鏡をかざしてチェックをしたりしている。大統領官邸付近は特に警備が厳しく、迷彩服、犬に、サングラスとスーツ、によって保護されている。

広場では、鳩にえさをやる子どもたちがいて、アイスクリームを売るおじさんがいる。地面にしゃがんでチェスにいそしむおじさんがいて、片手に携帯をもちながらぴしりとスーツを着こなす男性の足元でその靴を磨くおじさんがいて、アルパカは女の子にひかれている。

そこから金やジュエリーの店舗が並ぶ道を抜けて、ペリオディスタス公園近くのホテル・コンチネンタルに入っているEl Corralで昼食をとる。

ここボゴタでは、マクドナルドやバーガーキングの他に、あちらこちらにいろいろなブランドのハンバーガー屋がある。

コロンビア人が夕食に外食するとなると、いつも家で食べていないもの=ハンバーガーやピザといったファストフードになるようで、ファストフード店はごろりとあって夜まで元気に営業しているのである。

そのなかでも成功しているのがEl Corralなのである。
El Corralとは、コロンビアで100店舗以上展開しているハンバーガー中心のファストフード店で、2001年にはより幅広いメニューを提供するCorral Gourmetも開始している。

Corral Quesoバーガーとフライドポテトをオーダーする。ごまののった平らなパンに、100%のジューシーなビーフ、モッツァレラチーズ、フレッシュなトマトとレタスにオニオンがはさまっている。そして、フライドポテトはコレステロールフリーの植物油を使って揚げられている。ハンバーガーのおいしさに国境はなく、世界共通なのである。

Museo del Oro駅からトランスミレニオのB74に乗り、Zona Rosaへと向かう。Zona Rosaは、Calle 79から85、Carreras11 から15辺りの一画を指す、レストランやバー、ショッピング街のある、おしゃれ繁華街である。

金融機関も集まる高層ビル街International Centerをぎゅうぎゅうのバスの窓の外に眺めながら、約30分ほどで近くのCalle 72駅に到着する。

Centro comercial Avenida Chileという巨大ショッピングモールの隣には教会があり、大きな道路をはさんで果物が台車にのせられ売られている。

この付近には、あちらこちらで見かけるスーパーexitoのコンビニ版exito expressや、カルフールのコンビニ版Carrefore express、そしてメキシコではブリトーが並んでいたところがエンパナーダが代わって並ぶコンビニ、OXXOもある。

6時を回るmonasterio de la visitacion de santa martaには人々が中へとはいっていく。山の手前に見えるマンション群に向けて、道は帰宅を急ぐ車で渋滞している。インドネシア大使館と書かれた古い煉瓦づくりの建物のそばに近代的なEAN大学の建物がそびえたつ。

雨がしとしとと降り始めたころ、Zona Rosa地区に到着する。きらきらと輝く通りには、HUGO BOSSもZARAもMNGもブルガリもカルティエもアルマーニもモンブランも、ある。大きなショッピングモール、ANDINOには、FOTO JAPON (Photo Japan)だってある。

1980年創業の、コロンビア発もう一つの成功チェーン、CREPES & WAFFLESもこの辺りに数店舗構えている。海外にも進出しており、甘いクレープやワッフルの他に、食事になるメニューも置かれている。

本屋も併設している店内で、NUTELLAチョコとバナナ、いちごの入ったクレープにクリームとチョコ、それからNUTELLAチョコとバナナにアイスクリームののったワッフルをいただくことにする。壁にはボテロのいくつかのポスターが貼られ、その中には西武美術館のポスターもある。

隣の席では会社帰りと思われる年上の男性と若い女性が食事をし、男性が会計を済ませると、それぞれに携帯電話で話をしながら、レストランを出ていく。

オープンテラスのあるレストランが並ぶ通りでは、人々が音楽とともに食事を楽しみ、白いテーブルクロスのかかったイタリアンレストランではスーツを着た人々がワインを片手に会話を楽しんでいる。

Calle76駅からトランスミレニオJ72に乗って、宿に一度戻る。先ほどの明るいZona Rosaとはうってかわって、窓の外には、人気のない道が伸び、ゴミを抱える人がいて、看板がはがれかけている場所がある。

宿に置いておいた荷物を取り、タクシーで15分ほどのターミナルに行き、次の目的地、カリまでのバスチケットを探す。

いくつものバス会社の窓口が並ぶなか、隣り合わせの二社が互いを笑ってけなしあいながら、営業をかけてくる。物腰のやわらかいVelotax社の男性より、チケットを購入することにした。

座席は大きくとられ、快適そのもの、23時の定刻を15分ほど過ぎて、バスは出発した。