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ぱくぱくウガンダ – Jinja / Border with Kenya, Uganda

宿のまわりには数軒チャパティを売る店が並んでいる。朝食は、「ブジャガリ・チャパティ・カンパニー」なる屋台で、卵にトマト、たまねぎ、キャベツを包んだチャパティをいただく。ウガンダ全土で食べられているというが、この辺りではそれを特別に15ドル、45分で作り方、教えます、という。

チャパティの店は、今日も朝の5時から夜の11時まで、その場所で間違いない美味しさを提供し続けている。

電線が連なりながらも緑豊かな湖に静かに進むボートを眺めながら、ブジャガリを発ち、ジンジャの町に近い宿へと戻る。

お昼を過ぎて、宿からジンジャの町の中心まで30分ほどかけて歩いていく。宿の周りはのんびりとした雰囲気で、牛が数頭歩いていく。

木でできた屋台で番をしていた男の子から揚げパン、プラスチックの容器を肩に抱えて歩いてる男性からKabalagalaというバナナのパンケーキを買ってほおばり、歩く。

道ばたでは炭火で山羊や牛の串を焼いている。山羊肉ができあがるまで、隣の屋台で売られているチャパティを作ってもらうことにする。

小麦粉を木の棒で延ばし、それをわきにある黒くて丸い鉄板に油を少しふってからのせて、油をときどきふりながら、ひっくり返す。時折手や道具を使ってそれを熱い鉄板におさえつける。2枚同時にくるくると見事な手さばきで作っていく。

もっちりとしたあつあつのチャパティと、香ばしくてジューシーな山羊の肉がよく合う。ほおばりながら歩いていると、地元の男性たちから、声がかかる。

BIASARAというこの町で比較的大きなスーパーマーケットには、思いのほかウガンダ産のものよりもインドやパキスタン、米国、イギリス、シンガポール、それにケニアなどからの輸入物があふれている。インドふうの客も少なくない。このジンジャで作られた食パンや、ウガンダの苺クッキーなどを買い求める。

町のアーケードにはミシンがずらりと並び、男性も女性もそこで服をつくっている。

帰りがけに道で売られていた食べものを夕食用に買い求める。キャッサバの芋やバナナやソーセージの炭火焼。売り手は女性であることもあれば、男性であることもあり、はたまた子どもであることもある。

コンテナを商店に仕立てた店で、アボガドやクッキーを買い足す。

宿のレストランでClubビールを注文する。ナイルよりもアルコールがきつくなく、良い。アボガドは大きくて甘く、キャッサバは味がほとんど無いものの、塩をぱらりとかけると、旨くなる。ソーセージはいかにも人工的な味がして、バナナはやや青い。

今夜はこれから22時発ケニア、ナイロビ行きKampala Coach社のバスに乗る。

この町には、バイクタクシーが大勢いる。3人ほどをバイク1台にのせてひょうひょうと運転するのだから、感心する。大きな鞄を抱えているので、大丈夫か心配だったものの「プロなんだから任せなさい」ということで、バイクに乗ってバスターミナルまで向かうことにする。

バイクの後部座席に乗り、運転手をぎゅっとつかむ。背中には大きな鞄をしょって、お腹の前にも鞄を抱えたままだ。

この辺りの道には、よくぽこっと突起部がある。スピードを落とすためなのかもしれないが、これが身体に応える。今夜ばかりはこの突起部が命にかかわるものだから、ひやひやとする。

それでも、バイクの運転手は聞いていたとおりプロだった。最近奥さんと離婚して寂しい、今となってはナイルビールが新しい奥さんなのだと、バイクを飛ばす。ラフティングのガイドもするといい、来年は請われてカナダに1年半ほど働きに行くのだと言った。

無事に10分ほどでターミナルへと到着する。オフィス前では、網の上に串焼きをのせて、バス会社のスタッフがなにやらのんびりとパタパタやっている。

なにかと思っていたら、ふいにチキンを串にさした炭火焼きと水のボトルをひょいと渡してくる。サービスです、と言う。

首都カンパラからやってくるというバスは、予定時刻の22時を30分ほど遅れてジンジャへと到着した。その間、バス会社のスタッフは、串をパタパタとしているだけで、特になにかを説明するわけでもない。

やがてカンパラから到着したバスの乗客に、またチキンの炭火焼きと水のボトルを一人ずつに手渡ししていく。なかなかに手の込んだサービスであり、時間のかかるサービスでもあり、バスに匂いのこもるサービスでもある。

ほとんど満席のバスは、発車をした。約2時間ほどでケニアとの国境に到着する。夜中の1時の国境でも、そこは人で溢れ、笑い声さえする和やかな雰囲気の場所だ。それでも指紋は、とられる。

周りにいる両替商もなにやらフレンドリーな趣である。この近くに住んで両替商をしているという男性も、わたしたちがこれから北に向かっていくのだと言うと、「エジプトはそんなに遠い国じゃないから、多分時差は15分くらいだと思う。」と流暢な英語で、力説した。