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イブラヒムさんの家を出る。 – Jerusalem / Border with Jordan, Israel & the Palestinian Territories

今日はイブラヒムさんの家を出て、ヨルダンへ戻る。

パンに苺ジャムやバターを塗り、じゃがいもスープやコーヒーと、定番になった冷えたアーモンドジュースをいただいて出発することにする。

オリーブ山の頂上付近にあるイブラヒムさん家の屋上からは、朝日に照らされた街並みが見える。家の壁にはイブラヒムさんについての新聞記事やイブラヒムさんを描いた肖像画、家族との写真などが貼られている。

名残惜しい。

バスに乗ってダマスカス門まで行き、Al Nijmeh Taxi Companyという会社のシェルートに乗ってヨルダン国境へ向かう。ぼくはパレスチナ人だよと、こちらが尋ねないうちに会社の男性は言った。滞在期間中、イスラエルという国名を口に出すのがなかなかに憚られるようになった。

この辺りの車の運転手たちは、よく歩行者に道を譲る。

シェルートに乗り込み、死海に近づくにつれ標高が下がり、再びペットボトルが凹む。乾いた土地を眺めること約50分ほどでヨルダンとの国境に到着する。パスポートを運転手に預けた後しばらくすると、乗り込んできた男性がそのパスポートを確認してそれぞれ乗客に「武器を持っていますか。」とあからさまな質問を投げかける。質問に答えれば、パスポートは返却される。

入国時とは違う建物で、入国時と比べて格段にスムーズな出国手続きが行われる。大きな荷物を預けて、出国税を支払えば、問題なく「別紙」に出国スタンプが押される。それから荷物検査を終えた大きな荷物をピックアップして、出国税の支払い確認が行われる。

そうすれば、あとはキング・フセイン橋を渡るバスに乗って、ボン・ボヤージュとうたわれながら、橋を渡るだけだ。

渡ったところでパスポートを回収され、下車前にバス料金を支払う。料金は既にヨルダン通貨しか受け取ってもらえない。ヨルダンに戻ってきたのである。