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島。

今日も島は良い天気。
宿の自転車を借りて、ちゃりちゃりと、
評判の良いかじやベーカリーに出向く。

たっぷりのツナをはさんだパンやミックスサンド、
キャラメルフレークやミルクパンを買い求める。

店にはぞくぞくと客が入ってくる。

宿に戻って、温かなコーヒーをいただきながら、
パンをほおばる。

また自転車に乗り、島を走って、丸五商店で新島くさやを買い求める。
そこの女将さんも、東京本土からお嫁さんに来たという。
またすっかり島になじんでいるようで、はつらつとしている。
でも冬は風も強くて大変なのよと言った。

池村製菓で牛乳煎餅も買い求める。
このお店にも、村のあちらこちらにも「島婚」のポスターが貼られている。
島の男性が島外の女性をお嫁さんにするイベント。
かつてはナンパ島と呼ばれてもいたらしいこの島。
今はそのような風情は感じられず、静かで優しい島。

この島は、明治初期まで200年ほど、1000人余りの人々が流人として
流されてきた。

島にはその墓がある。

流人の墓は、となりの共同墓地よりも一段低い場所にある。
酒が好きだった人、かけごとが好きだった人には、
それとわかる墓のかたちがつくられている。

やや広い墓地で、迷っていると、地元の女性が
説明をしましょうかと案内をしてくれた。

この島では、迷えばだれかが手を差し伸べてくれる。

昨日健寿司さんで出会ったジャズミュージシャン、ハマちゃんと待ち合わせをして、
もやいずキッチンでキーマカレーを買い、
車に乗せてもらって羽伏浦海岸まで連れて行ってもらう。

あとは、カレーを食べ、みんなで海を眺めながらお昼寝をするだけ。

新島に何度も来ているハマちゃんお勧めの場所とあって、
東京にこれほどきれいな海があることに
あらためて驚かされる。

また来たいな。

ハマチャンは、沖縄の海も良いけれど、食を考えたら
こっちが良いと言った。

東京に戻る船の時間も近づいてきたので、
民宿沖さんの女将さんが沖交通という名のかかれたタクシーを運転し、
わたしたちを港まで送ってくれた。

若郷漁港にカラフルな船が着く。
その船は、海から浮かびながら、高速で東京に向かう。
東京に着くころ、空はまた赤く染まっていた。