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被災地を巡る 5

旅の最終日は、世界遺産の観光をする。
平泉には、巡回バスがまわっている。

それに乗って、中尊寺へ向かう。
中尊寺は、
「平泉 – 仏国土(浄土)を表す建築・
庭園及び考古学的遺跡群」の一つとして
世界遺産に登録されている。

















月見坂を上がり、弁慶堂を見て、
本堂、薬師堂、不動堂など丁寧に参り、
小岩井フルーツを飲み、
讃衡蔵、金色堂と巡る。
屋外能楽殿で最後。












昨日の平泉のひっそりとした雰囲気とはうってかわって、
たくさんの観光客の中を縫うようにして歩く。

それからまたバスに乗って、
名物の「元祖盛り出し 平泉わんこそば」を提供している
芭蕉館に向かう。

この「盛り出し方式」というのは、こういうことらしい。

”生活のゆるやかであった昔の私達の先祖は、
素朴な食生活の中でも、その特質を生かし、
ゆったりした気分で、それぞれの風味を楽しんだ様ですが、
現代は日々その余裕がありません。

しかしその明け暮れの中でも、工夫の仕方で、
当時の気分を味わっていただけるものと信じ、
主々構想を重ね、ここに当店は「盛り出し方式」の中に、
わんこそば本来の由来と、意義を偲ぶ独特の方式で、
その味覚を提供申し上げる次第です。”

一段はサービスされるというので、
鮪の山かけ、なめこおろし、筋子、鰹節、のり、ねぎといった
薬味をつけながら、平らげると、満腹だ。











また巡回バスに乗って、閉館間近の毛越寺に入る。
人気もほとんどない中、
本堂から、大泉ヶ池のまわりをくるりと回る。

ほとんどの建物が既になくなっているものの、
当時の様子を想い描きながら、ゆっくりと歩く。












庭園の遣水に盃を浮かべて、
流れにあわせて和歌を詠む、
平安時代の遊び。

こうして夏の休みは終盤を迎える。

平泉から列車に乗り、盛岡へ。
大好きなお友だちがすっかり盛岡生活を満喫している様子を聞きながら、
盛楼閣で焼肉と冷麺を食べて、
つかの間の再会を楽しみながら、
東京への夜行バスに乗る。