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大晦日の沖縄と、偶然の再会 – Okinawa, Japan











朝は、宿からほど近い牧志公設市場へ。今年最後の開場日だったからか、活気づいている。
変わった色をしたぎらぎらの魚や豚の顔がくしゃとつぶれたのや、もずくなどが並び、年越しそば用に、沖縄そば店には行列ができている。

いろいろな味をしたサーターアンダギーを買って、それをもぐもぐとする。いろいろな種類のアンダギーを買ってみたものの、なかなか違いは分からない。

今日もレンタカーを借りて、島を北へと向かう。おすすめをしてもらっていた金武にあるタコスライス屋、King Tacosに立ち寄る。ここは、タコライスの発祥のお店とのことで、メニューもタコライスかタコスがメインで、店内ほとんどの客がそれを食べているといった具合だ。どちらもボリュームいっぱいで、タコライスは、ごはんの上にたっぷりとタコミートやら、レタスにチーズ、トマトがのっている。タコスだって、口におさまらないぐらいで、満席の店内で、みんなが幸せそうに、むしゃむしゃと食べている。












この町には、キャンプハンセンが近くにあり、街全体がレトロなアメリカンムードが漂っている。






















今夜は、年越しなので、特別な宿に泊まれればと見つけ出した宿が古宇利島にあり、快晴の空の下、車の窓を開けて走りながら、そこまで一気に車で向かう。

島に向かうのに渡る古宇利大橋は、きらきらとしていて、橋のたもとには小さな砂浜もある。しかも、大晦日だというのに、爽やか。やっぱり南の島はとっても良い。












泊まる宿、hotel cavaは、そんな橋から入って、古宇利島をくるりとまわった、さとうきび畑の中にぽつりとある宿。
3部屋しか、ない。

車を宿の前に停めると、奥さんが宿から出てきて、迎えてくれた。











3部屋それぞれが離れになっていて、それぞれが池でつながり、カフェ棟へと通じている。
部屋はきちんと清潔に保たれていて、隅々まで心が込められていて、微かに良い香りがする。












今日は、大晦日なものだから、年越しそばも食べに行きたい。

一度宿を出て、備瀬のフクギ並木に立ち寄る。防風林としてフクギが路地に並んでいる。強い風にあたりながら、徐々に陽が沈もうとしている。

日の入りを見ようと、再び車に乗り込み、エメラルドビーチに車を停めて、
今年最後の陽が沈んでいくのを砂浜に座って眺める。












周りにほとんど、人はいない。

すがすがしい風が吹く中、太陽は海の中に真っ赤に沈んでいった。

来年がとても楽しみになる日の入りだった。

太陽が姿を消してから、月を空にあおぎながら、年越しそばを食べに沖縄そばのお店の並ぶ県道84号の、きしもと食堂八重岳店に入る。私たちと同じように年越し蕎麦を食べに来る人たちで混雑しているだろうと思っていたら、店はさほど混んでおらず、地元の人が一人でそばをすすっていたりする。

だいたいメニューは岸本そばの、サイズ違いで、それをオーダーする。灰汁を練り込んだもちもちの麺に、カツオだしのスープでいただく。

店を出る頃、ふとしたことから、今晩泊まる宿、hotel cavaのオーナーが、もしかすると、昔からの友だちで沖縄で宿を開いたというノブさんかもしれないと思い立った。宿に戻ってから、オーナーであるご主人にご挨拶をしにいくと、確かにノブさんだった。

かわいい娘さんと息子さんがパタパタと歩き回り、東京に住んでいたときよりも、大変だけれど、精神的にはすごく良い、移ってきてよかったという。周りの方々はお年を召された方が多いけれど、リスペクトしあってやっている。家具は、猫脚のバスタブ含め、あちらこちらから集めてきた。設計は沖縄の方にお願いをして、細かいところは自分たちでつめていった、など、話がつきない。
かかった費用は東京でマンションを買うのと同じくらいだったから、こんなふうに夢を追って生活ができたらいい。

奄美大島に行けなくなって、沖縄に来たのも、この再会のためだったのかもしれない。