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揺れるノンストップ航海 - Coco Bandero Cays / Sailing to Colombia, Panama

夜中に雨がぱらりと降って船内の窓を閉めたものの、朝になれば目の前に白い砂浜の島と幾層にも青い色の重なる海が目の前に広がっていた。

船の後ろ側のテーブルで、スクランブルエッグやチーズとハム、トマトにパン、そしてコーヒーとパパイヤをいただく。

今朝もいつもの朝と同じように、タンクに水を入れて、砂糖とタマリンドの塊を入れてかき混ぜ、ライムを切って絞ったものを入れる。それから海水に塩をのぞいて凍らせておいたものを入れて、ドリンクとする。

クラウディアがいつものようにボートの前に移動して錨を見ながら、手で合図をして船長とそれを巻き上げる。

「これから、コロンビアのカルタヘナに向けて40時間のノンストップ航海を始めます。」

白にオレンジ色のふちのついた大きな帆がバサリバサリと音を立てながら二つ立てられた。

小さな砂の島が徐々に遠く小さく消えて行き、次第に海は深い青色へと色を変えていく。

決められたシフト制で操縦席に座り、監視をする。
時折別の船が視界に見えると、船長を呼びに行き、指示を仰ぐ。

操縦席には深度や風向き、速度、航海時間などを表示するメーターがあり、その下にエンジン機器が並んでいる。シフト担当者は風の向きを表示する数字を見て、舵の角度を変えるボタンを「+1」を押してみたり「-1」と押したりする。

速度はおよそ5ノットで進むが、あまりに遅くなったときには風だけに頼らずエンジンをかけて進む。

お昼には、じゃがいもや卵にバジルをかけたもの、夜にはそれは美味しいローストチキンがふるまわれるが、そのころにはボートはどこかをつかまらなければ席を立てないほどになっていて、食事をするのもままならない。

それぞれが酔い止め薬がきれる時間を気にかけ、キャビンから外へ出るのも、キャビンへ入っていくのも大変な状態だ。

外の風に吹かれたり、操縦席にいて水平線を見ているとまだ気持ちは楽だが、キャビンの部屋の戻ろうとすると、ヨタヨタとして途端に酔ってしまう。ベッドになだれ込むようにたどり着き、ぴょんぴょんと動くものとともに、とりあえず眠ってみる。

というより、眠るしか、ない。

船底が波にあたり、下から突き上げるようにガタンゴトンと爆音をたてる。
こわれるんじゃないかと思うほどだ。