Top > ブログ

贅沢なキルギスバカンス。 – Bishkek, Issyk Kul, Kyrgyzstan

朝は早くに起きて、友だちと、乗り合いタクシーでイシク・クル湖に向かう。
外からはアザーンが聞こえてくる。

朝の5時半過ぎのまだ暗闇の中、友だちの弟さんが車を出してくれ、乗り合いタクシーの乗り場まで車を飛ばしてくれる。

乗り合いタクシー乗り場といっても、20分ほど車で走ったところにある、普通のバンが数台停車しているところで、運転手に値段を聞いて乗り込むだけだ。あとは乗客が集まるのを待つ。

途中、スーパーマーケットに立ち寄る。Mitasu Japan、と壁に書かれ、ミタスと片仮名もふられている。そして下にはquality. always.と謳われている。

買っておいたヨーグルトやパンを車の中でほおばる。

遠くの山にちらりと雪がかぶっているのが見える道を走ること3時間ほど、イシク・クル湖のほとりにある贅沢な別荘地、ラドゥガに到着する。ここはこの5年ほどで建てられたほぼ全てが新しい家だ。

友だち従兄弟の友人の両親が持っているという別荘にお邪魔する。別荘地エリアの入口までベンツで迎えに来てくれるのだから、快適そのものである。

別荘には、いくつもの広々とした部屋があって、庭にもテーブルがあり、昨晩水たばこやらお酒を飲んだ跡がある。ガレージには白くて大きなBMWにリボンがかけられている。

この家は、仮に借りるとなれば、一日700ドルするらしい。

この辺りの家で借りれる部屋も一日170ドル程度。
夏の間の別荘地である。

緑が色濃く、欧米ふうのそれぞれの家に備えられてた広い庭の芝生は鮮やかだ。整えられた歩道を歩き、湖へ向かうと、砂浜に洒落たオープンレストラン、ラドゥーナ・マリナ・クラブが広がっている。濡れても大丈夫なよう、ビニールでしつらえられた真っ白なソファに、頭上には薄いベージュの布がはためている。

澄んだ湖の裏には、雪山が見えている。

カールスバーグのビールに、グリルをした牛肉やたまねぎ、トマトや瓜、サラダ、フライドポテトにそれにスープ、ニョッキにマントゥの入ったスープ。どれも清潔な白い皿にのせられて、どうにも明るく、ファッショナブルな食事である。

箸が出てくる。キルギスでも中華をよく食べるからか、キルギスの人々は箸はだいたい使えるらしい。

価格も3500ソム、約7000円というから、友だちたちはなかなか裕福な遊びをしているのである。

友だちは、イスク・クル湖にいると、とても快適で心地が良いけれど、ビシュケクに戻ると頭が痛くて、吐き気がすることすらあるのだと言った。

ビールを飲んで、明るい洋食を食べ、冷たい湖に脚を浸して、きゃきゃとする。

昨日の18時から朝の7時までお酒を楽しんでいたという従兄弟二人は、体力もまだあるようで、けたけたと笑いながら、はしゃいでいる。カールスバーグをぐびぐびとして、ひんやりとした湖にじゃぶじゃぶと入っていく。

湖らしく、さっぱりとした水で、ひんやりと冷たい。外もからりとしていて暑くはないけれど、湖から出てもそれほど寒さを感じない。

心地良いことこの上ないが、友だちは、夏はとても心地よいけれど、それ以外はだめ。ビシュケクのことも好きじゃないから、イギリスに留学に行くのだと言う。キルギス人は英国ビザに500ドルをかけるというが、それでも英語を勉強したいと言う。

帰りにグリーンパブというレストランで食事をとる。みなよく食べる。

友だち同士でも男の子と女の子がぎゅっと抱き合うこともあれば、男の子が男の子の肩に寄りかかり、くねりくねりと身体を寄せることもある。

桃などのフルーツミックスジュースを飲み、パンを赤く辛いたれにつけてほおばる。いよいよ中華圏が近づいてきたことを感じる。

卵やきのこと肉のサラダやチーズにクルトン、トマトなどのサラダ、ラーメンや野菜のグリル、それに牛肉の煮込みにライスとマッシュドポテトのセット、そしてクレープに練乳やらチーズやらのっけたものとボリューム満点である。

さっきまでわいわい騒いでいた従兄弟のお友だちも、疲れているはずなのに、あるいは疲れているせいか、ものすごいスピードを出して車を運転し、ビシュケクへと向かう。

牛がのろりのろりと歩き、がんがんと飛ばす車はそれを避けるために時折ぐらりと車体を揺らす。

道ばたでは、フルーツや蜂蜜を入れた壺が置かれている。

こうして4時間ほどでビシュケクに戻ってきて、家に帰ってコカコーラ。