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2011年12月

“Hasta la vista, baby.” – Leon / Managua / Granada, Nicaragua

まだお腹の具合が優れないので、もう行きつけになってしまったレオンのLa Unionにまた出向いてSantalのマンゴジュースと青林檎を買って、それを持って1701年に建てられたレコレクシオン教会に向かう。

黄色いケーキのような教会で正面に鳥やさいころや洋服、手のひらやつるぎが描かれている。

空は晴れていて暑いくらいのレオンで、ケーキのような教会の正面に座って、マンゴジュースを飲み干し、林檎を齧る。

昨日両替をお願いした両替商のおじちゃんは、今日も同じ場所に座っている。
おじさんの両替商仲間も、また昨日と同じ場所に座っている。
中央公園に立つ、片手をあごにあてて考え深げにしているMaximo Jerez像の頭のてっぺんにも、また昨日と同じように鳩がとまっている。

一度宿に戻り、次の町グラナダに行くための荷造りをして、宿のおばちゃんに挨拶をする。キッチンにいたおばちゃんは、手でピースをつくり、手の甲をこちらに向けて、”Hasta la vista, baby.”と言って、笑った。

人の良いタクシー運転手の運転でバスターミナルへ行き、そこからすぐに見つかった乗合バンでグラナダまでの乗り換え地点である首都のマナグアまで向かう。

同じバンの乗客であったマナグア出身のDenisさんは、レオンの北にあるCerro Negro Volcanoは、良いところだと教えてくれた。わたしたちは結局、レオンで一度もレストランに入って食事をとることすらできなかった。

国境からチナンデガまでの道のりで見た炎について尋ねてみると、それは火事ではなく、焼き畑農業だろうと言った。さとうきびを収穫する前に虫や蛇を殺す目的で焼き畑をすることがあるから、それかもしれない、と付け加えた。

バンは、平らな道をまっすぐに進んでいく。

このバンの運転手もまた人が良く、わたしたちの大きな鞄をひょいひょいと持ち上げてバンに詰め、道中景色の良いところでは、一番後ろの席に座っているわたしたちにバックミラー越しに目配せをして、ときにはバンを停めて見せてくれる。仕草で感謝を伝えると、右手の人差し指と親指で輪をつくってみせる。

ニカラグアの人たちはホンジュラスの人たちよりどこかのんびりとして、人当たりが良い。治安の良さが、それを手伝っているのかもしれない。

左手に、滑らかな曲線を描く山を眺め、そのうちに面積が約1000km2あるというマナグア湖が見えてくる。環境汚染がひどいこの湖は、灰色に濁っている。

バス停や電柱が、ところどころ現在政権を担っているFSLN(サンディニスタ民族解放戦線)の赤と黒色に塗られている。

1時間半程でマナグアのUCAターミナルに到着する。ターミナルのすぐ近くに停まっていたグラナダ行きのバスに乗り換える。運転席の頭上には、ニカラグアとFSLNの旗が掲げられている。

マナグアには、バーガーキング、ドミノピザにDHL、新しい中層ビルに、果てはInterContinentalホテルまである。

バスは、いくつかのロータリーにクリスマスを過ぎてもたっている、イルミネーションのほどこされたツリーのわきを進んでいく。マナグアからグラナダまでの道のりは店舗が続き、思いのほか発展している。

日が暮れた18時頃、マナグアに到着して宿をとる。少し体調が回復したので、近くのイサベラ・ビュッフェまで夕食をとりに行く。

久しぶりの外食だ。
豆とともに炊き込んだライス、ガジョ・ピントに、チーズ揚げや目玉焼き、トマトとチーズの炒め物、バナナチップのついたセットを頼む。思わず、ニカラグアのビール、Tona1リットル瓶を注文する。Tonaビールは、おそるおそる口に入れたこともあり、麦の味が強い。

レストランには、大音量でミュージックビデオが流れている。

身体に優しいものたち - Leon, Nicaragua

依然としてお腹の調子が良くない。

朝ゆっくりと起きて、中央公園を抜け、カテドラル横に並ぶ屋台で林檎を買い、そこに座らせてもらって、齧る。どうやら林檎はどれも米国産らしく、高いのだとお店の人は眉を少しひそめる。パパイヤやバナナといったこちらで採れるフルーツは相対的に安いのである。中南米は「フルーツを食べておけば間違えがない」らしい。

中米最大の規模を誇るというカテドラルでは数名が祈りを捧げており、その前にはレオンの町の名を象徴するライオンの像が牙を向いている。

すぐそばには、サンディニスタ民族解放戦線FSLNの旗がたなびいており、壁には、マヤの時代から、スペイン占領時代、ウィリアム・ウォーカーの時代、そして将来とニカラグアの歴史図が描かれている。

エホバ教会にはホールに人々が集まっている。テレビ中継をしているのだと、カメラのところまで招かれた。

中央公園では小さな車がくるくると回るアトラクションや小さな観覧車もあり、賑わっている。

それでも何しろ身体に優しい一日を心がけ、スーパーマーケットで食料の買い出しをすることにする。La Unionという名のこのスーパーはウォルマート資本の店舗であり、広々として品揃えも豊富な店だ。

バナナやヨーグルト、グラノーラにミルク、オレンジジュースにレモン味のGatorade、水というシンプルで身体に優しいなものばかりを買い求め、宿に戻って窓の開け放たれた、ハンモックのある大きな部屋で、揺り椅子に揺られながら、それをいただく。バナナは皮を剥きづらく、実がまだ熟していない。料理用のバナナを買ってしまったのかもしれない。

しばらく宿で休みをとり、日が暮れた頃、また町へと出てみると、子どもたちが今日も太鼓をたたいている。横には背の高い女性の人形Gigantonaと頭の大きくも背の低いel Pepe Cabezonが置かれている。子どもたちはそれをひょいと頭にかぶり、踊りを披露してくれた。

夜には再びLa Unionに行って、Reviveというスポーツドリンクを購入して、身体に入れる。

CUUN UNAN LEONと書かれ、壁画の描かれた広場では遅くまで子どもたちがサッカーをしていた。

国境からレオンという町へ。 – Guasaule / Chinandega / Leon, Nicaragua

白いTシャツにジーパン、白いキャップをかぶり、鬚と爪を伸ばした自転車タクシーのお兄さんは、手慣れたふうに、橋の向こうにあるニカラグアの国境へと、わたしたちを運ぶ。

橋のこちら側には「Feliz Viaje(良い旅行を)グアサウレ橋」と看板が書かれ、左にホンジュラスの国旗、右に日本の国旗が大きく描かれている。そして、その先には「ニカラグアへようこそ」とその国旗と日本の国旗がまた描かれている。

自転車をこぎながら、お兄さんは日本だ、日本と看板を見て言う。ホンジュラスと日本は経済支援の面でもつながりが深いのである。

ニカラグアでの入国はより一層簡単なもので、わたしたち二人の内一人が二人分のパスポートを提示すればそれでよし、なのである。後は一人12ドルを支払えば、入国完了である。一人はそのまま自転車タクシーで待機していて良いのだ。

再び自転車タクシーに乗り、先のゲートに進む。ホンジュラス人である自転車お兄さんも、わたしたちとともにここでパスポートを提示する。彼は通行料として1日10ドルを支払っているらしい。ゲートを抜けて、よいしょよいしょとゆるやかな坂をあがったところにバンが止まっている場所がある。

このバンは、レオンに行くための乗り換え場所ともなるチナンデガまで発車するところだった。空いていた席に座らせてもらい、すぐに出発となる。後方には真っ赤な夕陽が沈んでいく。

出発して間もなく、バンは警察に止められて、全員が一度下車し、その内の荷物をたくさん抱えた女性が、警察に連れて行かれてしまった。女性一人を欠いたバンは再び出発し、時折馬と併走しながら、更にスピードを出して進んでいく。月は薄く、下の部分だけが白く光っている。

ただ行き交う車の光と、道沿いにぽつりぽつりとある商店についた橙色の灯り以外はなく、星がよく見える。バンの中でしゃべる者もおらず、ただ黙っていると、窓の外の木々のはるか向こうで、それでも大変な広範囲にわたり、真っ赤な火が昇り立ち、煙がもくもくとあがっているのが見える。

焼き畑農業であるのか、山火事なのか、チナンデガまでの1時間少しの道のりの間にそういったところが3か所もあった。バンの運転手は速度をまるで弱めることなく、乗客も気にかける様子がなく、ただ前を向いて黙って座っている。

こうしてチナンデガに到着し、ガソリンスタンド脇の道に止まっている乗合バンでレオンに向かうことにする。乗客が集まるまでまだ時間がかかりそうだったので、ガソリンスタンドの奥にあるOn the Runというコンビニエンスストアに入ると、そこは冷房ががんがんと効いていて、コカコーラもファンタの大きなペットボトルもずらりと並んだ明るいコンビニであった。

乗客を獲得した乗合バンは、1時間程の道のりをレオンへと向かう。バスターミナルから、町の中心までは1.5km程あるが、治安も良いので、歩いていくことにする。

子どもたちはGigantonaという大きな女性の人形の横で、太鼓をならしている。子どもたちが寄ってきたり、道を聞けば若い人たちがよってたかって指し示してくれる。

こうして人々の生活が道を歩いているだけで感じ取れる町、レオンにたどり着いた。

ホンジュラスの男性たち – Trujillo / Tegucigalpa / Choluteca / Guasaule, Honduras

テグシガルパ行きの大きなバスは、出発当初に幾度か止まり、幾人かの乗客を乗せ、席が満席になると、一気に夜の道を首都、テグシガルパへと南下していく。

窓の外も明るくなり、丘の上にカラフルな家が立ち並んでいるのが見えてきて、9時半過ぎにはターミナルへと到着した。

テグシガルパからこのままニカラグアのレオンに向かいたい。国際バスを運行しているというTICA社まで、林檎を買って齧りながら、30分程歩いて向かう。話しかけられた男性に、この辺りは治安が悪いから、気をつけよう忠告を受ける。

無事にTICA社にたどり着くと、中では銀の十字架のネックレスをつけたシスターたちが、国際バスに乗ろうと手続きをしていたところだった。

レオンまでのバスは1日1便9時半発のみであるというので、バスなどを乗り継いで、レオンまで向かうことにする。ここで、また注意を促される。「この辺りは危ないから、移動をするなら、タクシーを使ったほうが良い。」

まずは、チョルテカという南の町までのバスを運行しているUlua社のオフィスまで行かなければならない。わたしたちは忠告通りにタクシーに乗り、Ulua社のバスターミナルまで向かう。気性のやや激しい運転手だった。

ターミナルに到着すると、ちょうどチョルテカ行きのバスが出るというので、そのまま乗り込む。

サブウェイやチェーン店のDespensa Familiar、Pollo Camperoも、もれなくある。治安の悪いと言われた大きな首都を抜け、空港を通り過ぎ、そのうちに緑と茶色の土地に真っ白な風車がいくつも並んでいるのが見えてくる。バスにはキリスト像が貼られている。英語も堪能な心優しいチケット売りのお兄さんのもと、3時半にはチョルテカに到着した。バスから降りると、途端に今までより暑い風がそこに吹いていた。

そこから、今度は国境の町、グアサウレまで別のバスに乗ることになる。そのバスのターミナルが歩いて2ブロック先だという。心優しいチケット売りのお兄さんは、チップを少年に渡し、わたしたちをそこまで連れて行ってあげなさい、と言った。

少年は、クリスチャンくんといい、15歳の男の子である。朝の5時から夕方の6時まで、毎日働いているのだという。スナックを片手に、もう片方の手に、水の入った袋をたくさん抱えている。周りには同じようなかたちで働いている友だちがいるようで、友だちに会うと、笑顔を見せた。

クリスチャンくんに連れられてたどり着いたターミナルでは、その日の最終便だというグアサウレ行きのバンがもうすぐに発車するところであった。

バンは既に満席であり、運転席と助手席の座席背後の、ささやかな敷物が敷かれたスペースに後ろ向きに座って、出発することになる。

向かい合わせに膝を合わせるように座っていた男性はエルサルバドル出身で、エルサルバドルも中国も日本も、よく働くから兄弟のようなものだと言う。

1時間弱走ったバンが国境に到着し、そこを降りると、両替商やらそこから先のニカラグア国境、そのさらに先のバスターミナルまで運転する自転車タクシーの人たちが大勢押し寄せてくる。

ホンジュラス出国の建物は簡素な作りで、出国手続きも同様にシンプル極まりなく終了する。

両替商の一人に両替をお願いし、自転車タクシーの一人にニカラグアの国境、さらに先のバスターミナルまで乗せて行ってもらうことにした。

ホンジュラス―ニカラグア国境情報

ホンジュラス側の国境の最寄りの町は、チョルテカ(Choluteca)。

チョルテカから、国境の町グアサウレ(Guasaule)まではバスで移動。(45分、L31.00)
(※ULUA社のバスでチョルテカに着いた場合、歩いて5分程の所にバス乗り場があります。)

◎グアサウレでの国境の越え方
※ホンジュラス側の建物と、ニカラグア側の建物は、かなり離れています。
 また、ニカラグア側の建物から、バス乗り場までも、かなり離れています。
 自転車タクシーを使うと、L40.00くらいかかります。
(※ホンジュラスの出国窓口まで自力で歩いていったら、その後を
   二人でL50.00にしてくれました。)
①ホンジュラスの出国窓口で、パスポートを提出
②日本が協力して架けた橋を渡り、ニカラグア側で入国手続
 →パスポートを提出し、US$12.00を支払う。
③バス乗り場へ行き、バスに乗る

◎両替
両替屋がいます。
L1.00=C$1.05で両替しました。