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観光の国、トルコ – Istanbul, Turkey

地中海の上空からトルコの上空へと入り、19時半ころにはイスタンブールの空港へと着陸する。着陸をすると、機内は昨日以上の拍手で包まれた。

イミグレーションには、長蛇の列ができている。順番が来て、パスポートを差し出せば、スタンプを押してくれる。ありがとうございますとトルコ語で言ってみると、にこりと笑みが返ってくる。

さすがの観光大国トルコ、空港は明るく、ATMも数社並び、空港から市内に行くにも、見事な交通網が整っている。シャトルバスはするりと時間通りに来て、時間通りに発車する。係員も親切そのものだ。整然と行われるその様子は、日本とよく似ている。

イルミネーションに輝く町並みや金角湾に浮かぶ船、そして遠くで光を放つモスクを眺め、橋を渡っていく。

タクスィム広場付近に到着し、繁華街であるイスティクラール通りを歩いて宿へ向かう。半分欠けた月がイルミネーションの中で明るく浮かんでいる。ノリノリ音楽に身をゆだねる若者がいて、路上でキスをするカップルがいる。アルコールも売られ、夜遅くまで人々が行き交い、活気がある。行き先に困っていると、どこからともなく、英語で助けの手が差し伸べられる。

そんなトルコのイスタンブールだ。

レバノン-トルコ国境情報

飛行機でレバノンのベイルートから、トルコのイスタンブールに入るルートです。

<レバノン側>
1.ベイルートのチャールズ・ヘロウ・バスステーションから、空港に行くミニバスが出ている。
(LBP 2,500 バスステーションといっても、バスターミナルがあるわけではないようです。
 その付近から、頻繁にバスが出ているということのようです。)
2.空港の入口に麻薬犬がいる。
3.出国審査の前に、出国カードを記入。パスポートと供に提出。
  係官からレバノンへの入国目的と日数を聞かれるので答える。
 (出国税はかかりません。)

<トルコ側>
4.機内で配られた入国カードとパスポートを提出。
5.タクスィム広場、アクサライ方面に行くには、空港からシャトルバスが出ているので、それを使うと便利。(※所要1時間。TL 10.00)

◎両替
 トルコの空港には両替所、ATM供にそろっています。
 旧市街・新市街供に両替所があります。LBPはできない両替所もありました。
 LBP 100,000 = TL 100.00 のレートで両替しました。

廃墟ときらきらブランドの街 – Beirut, Lebanon

朝に宿でコーヒーをいただいてから、ベイルートの町へと歩き出す。この街は1975年から15年間にわたる内戦で街は破壊されて無人地帯となり、その後もイスラエルの空爆などが続いている。

れんが造りの聖ジョセフ教会を訪ねた後、すぐそばの、丸いドームが明るい水色に輝くムハンマド・アミーン・モスクを眺める。内戦当時、街はイスラム教徒の西部とキリスト教徒の東部に分かれ、戦っていた。

ムハンマド・アミーン・モスクの隣には白いテントで設置されたハリーリ前首相の霊廟がある。ここで、ハリーリ前首相は2005年に暗殺された。ハリーリ前首相の大きく引きのばされた写真が壁にずらりと並んでいる。同じように犠牲になった人々もそこに祀られている。

復興によって作られたようなその街並みは、新しくて整然としている。フェラーリ、シャネル、アルマーニ、エルメス、Bang & Olufsenといった名ブランドがずらりと並び、そのうえバージン・メガストアやダンキンドーナツまで新しい店舗を構えてみせる。

携帯片手に髪の毛をぴしりとまとめて黒いスーツをさらりと着て歩く男性のそばを、迷彩服の軍人が通り過ぎていく。真新しい建物にきらきらした店が並ぶ道を進み、そのままWaygand、Bab Idriss通りを西に進みハムラ地区へと進んでいく。

すると、内戦時の空爆で廃墟と化したホリデイ・インの高層建築が、真新しい建物の背後にどんと現れる。新しい建物と廃墟となった建物が入り混じる。

街の壁には色とりどりの落書きがほどこされ、「I love war」「暴動を尊重しろ」「レバノン無政府主義者連合」「レイプと戦え」「私の作る壁がパレスチナ人を殺している」「イスラエルをボイコットせよ」「ベイルートを占拠しろ」といった過激な言葉がおどる。

それでも、街ではピザ屋に人々は並び、チーズやオレガノ、トマトなどののったピザをくるりと巻いてかじりつく。道ばたにはいかにも美味しそうな小ぶりのパンが並べられている。明るくWelcome to Lebanonと声をかけられ、ハムラ地区のコスタ・コーヒーやThe Coffee Bean & Tea Leafといったコーヒー屋にはのんびりとカップを手にする人々がいる。

街の店にはART in IRAQ TODAYと書かれた展示会の洗練されたポスターが貼り出され、昨日からはベイルート・デザイン・ウィーク2012も始まっている。そのシンプルでモダンな構成のオフィスでは、持続可能な消費活動、教育や都市空間、交通機関、性や移民、資産管理、障害といった問題とさらりとデザインと結びつけているようすが展示されている。そこでは洒落た服を着た若者が活動し、海外の旅行者も惹きつけている。

バスに乗ってジェマイゼ通りまで戻り、レバノン家庭料理がいただけるというレストラン、ル・シェフを訪ねる。場所を聞くとたいていの人があっちだと指をさしてくれる。松の実とパンの入った濃厚なチーズのようなヨーグルト、ファッテ、それになすのペーストをオーダーする。ラディッシュにバジルの葉、小葱にオリーブと薄いパンがついてくる。にんにくやスパイスがしっかり効いているわりにまろやかに仕立て上げられている。

欧米のメディアでもとりあげられるほどの有名店だというが、地元の初老の男性が一人静かに食事をしたりしている。ゆったりとご飯とお肉を食べてから、最後にコーヒーでしめ、店員としばらく談笑してから、店を出て行った。

こうしてトルコへのフライト時間が近づいてきた。今日26日、シリアの首都ダマスカス郊外で、昨年の反政府デモの開始以来、最も大きな規模の衝突が政府軍と反体制派によって発生したという。

そんな日に、シリアをとばしてトルコへと渡る。

バスをつかまえて空港に向かう。バスには迷彩服を着た軍人が数名乗りこむ。道中でも、新しいビルの合間にふいに疲れ果てた廃墟が現れ、そのまた隣にはクレーン車がにょきにょきとそびえている。

空港は新しく、明るかった。麻薬犬がくんくんと嗅ぎまわっている。大きな荷物の荷物確認をした後、チェックインカウンターへと進む。ミドル・イースト航空というなかなか知られていない会社だが、レバノンのれっきとしたフラッグキャリアなもので、カウンターにはレバノン杉をあしらったそのロゴがずらりと並んでいる。

チェックインを終えて、出国カードを埋めてイミグレーションに進む。レバノンが初めての訪問か、訪問の目的は観光かを尋ねられる。それに答えれば、無事に出国だ。

そして搭乗口の近くで再度手荷物検査がある。この空港には、女性専用の通路は、ない。

空港には化粧品やらレバノンスイーツ屋やらがあり、Wifiがとんでいるほどの洗練ぐあいだ。そんな壁には、「ベイルートの記憶」と題して、廃墟と化していたかつてのベイルートの町の写真と、その場所の現在の写真が並べて展示されていた。

定時の17時40分ころに離陸すれば、すぐに海の上に出る。

夕食に、卵やツナのはさまったサンドイッチにきゅうりやプチトマト、オリーブ、甘いレバノンスイーツ、それにクッキーが配られる。それをオレンジジュースやコーラとともにいただき、最後はコーヒーをいただく。