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メデジンに驚く - Medellin, Colombia

朝6時半ころに目覚めると、既に夜は明け、山々が霧に包まれている。Santa Rosaで一度朝食の休憩がありバスを下車すると、身震いするほど、寒い。

Santa Rosaからメデジンまでの道のりは緑があふれている。ゆるやかな丘に牛たちが放牧されており、ところどころに小屋があり、家々をつなぐように小道が伸びている。

窓の外では牧歌的な風景が流れ、車内のテレビ画面の映画ではストリップダンサーが踊っている。

10時を回ったころ、バスは無事にメデジンに到着する。Santa Rosaほど寒くはなく、ほっとするのも束の間、丘の上のほうまで茶色の家々がはるか遠くびっしりと並ぶメデジンの景色に息をのむ。

メデジンはコロンビアで唯一メトロが通っている町でもある。大きなバスターミナルのあるCaribe駅から、宿の多いPoblado駅へとメトロに乗る。

地下鉄は新しく、快適そのものである。町の中心であるParque Berrio駅を通り、約15分ほどでPoblado駅に到着する。Calle 10ホステルという、新しい宿に部屋をとり、勧めてもらった近くのレストランにお昼ご飯を食べに行く。

La Sazon de Mariaという、朝食と昼食のみオープンしているというそのレストランは、看板もなく、外からはレストランだと分からない。それでも、中には素朴な木のテーブルと椅子が置かれ、かわいらしい絵がかけられていて、センスの良いカフェのような店である。

Mariaさんという女性が料理を作るそのレストランは開店12年というが、どこも真新しい。本人はきっとこのセンスの良さに気付いていない、ふっくらとしたかわいらしい女性である。

メニューはなく、口頭で今日あるものを尋ねる。とうもろこしとミルクのスープに、付け合わせの赤く甘いお菓子をまず差し出された。そして、オートミールのジュースに、トウモロコシでできたarepaというパン、牛肉を焼いたものにブロッコリのサラダ、フリホーレスにバナナの薄切り揚げ、そしてモツであるモンドンゴスープがついたセットを注文する。

Poblado駅付近のPatio Bonito地区には小川も流れ、それに沿った道には落ち着いた佇まいの家が並んでいる。デザイン家具やオリエンタル雑貨、仏像などが照明に照らされてショーウィンドウに飾られている店舗が並び、その様子は東京の青山辺りの雰囲気である。そのうえ駅近くにはexitoという巨大スーパーマーケットチェーンがあり、住み心地は抜群なのである。

てくてくと歩いていると雨がざあざあと降り始め、外は雷の音で包まれた。

そこからほど近いLleras公園近くのZona Rosaは現代的なレストランが集まっていて、イルミネーションも鮮やかに夜まで賑やかな一角である。スポーツバー、タイ料理、メキシコ料理、アラビア料理に日本料理まである。

Burguesasというハンバーガー屋に入り、メキシカン・ハンバーガーとBBQハンバーガーのセットにスプライトやQuatroというグレープフルーツ・ソーダをオーダーする。
夜も23時を回るが、辺りの音楽は一向にやみそうにない。

宿に帰る道の向こうには、橙色の灯りが静かに丘全体に点々と広がっていた。