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Ciudad de Mexico – Mexico City, Mexico

朝にトルティージャをつまんだ後
オアハカまでのバスチケットを購入しに
再びAutobuses del Norte駅にメトロで向かう。

メキシコの国旗を先頭に描いたメキシコシティのメトロは、
容赦なく扉が閉じる。
敢えて客をはさんでいるのではないかと思わず疑いたくなるほど、
正確に、客を挟んでいく。
一人挟み、二人目を挟み、三人目を挟む。

だから、いつもメトロには飛び乗ることになる。
中ではおじさんやおばさんがCDを売っていたり、
小物を売っていたりする。

同時に、ウォークマンを耳につっこんだまま
直立不動で聞いている鬚を生やした伯爵風男性や、
目の不自由な方にそっと触れて誘導している男性、
マスカラが効いて睫毛がぐんと上を向いている女性、
いろいろといる。

平日にもかかわらず
スーツを着た、あるいは仕事をしている雰囲気の人々は数える程度で、
その他大勢は何やらとても嬉しそうに闊歩していく。

オアハカまでのチケットを無事に購入した後、
チャプルテペック公園の近くで
厚めのトルティージャに具をはさんだGorditaをつまみ食いしながら、
バスに乗ってPaseo de la Reforma通りをソカロ広場まで向かう。

スターバックスが数店もある。その整備された風景は
ここがヨーロッパではないかとふと思わせる。
街にごみも少なく、人々は秩序正しく、律儀で、前向きに見える。

ソカロ広場に着いて、メトロポリタン・カテドラルに入る。
ここは、メキシコにあるすべての教会を統轄する施設だという。
もともとここにはアステカ神話で最高神の一つの神殿があったが、
スペイン軍を率いてアステカの町を侵略したコルテスは
その神殿を破壊し、その石材でこのカテドラルを建造したという。

カテドラルの中では、ミサが始まり、
少しばかり音程のくるった歌が歌われている。
人々は跪き、手のひらを上にかざし、十字を描く。
過去と現在が、こうしてつながっている。

国立宮殿やソカロ地区の石畳でできた古い街並みを歩いた後、
コロナを売店で買って、
トルティージャにハムやチーズ、ピクルスとトマトを挟んだSincronizadasや
「草履」のように細長く焼いたトルティージャに煮豆や肉、チーズや唐辛子等をのせたHuaracheを、
屋台をはしごして食べる。

コロナをテーブルに出していたら、
屋台のおばちゃんが警察に見つかるとまずいからと
そっとナプキンを取り出して、コロナのラベルを隠すよう包んでくれた。

宿に帰ると、2階が停電したと言う。
こうして夜が更けていく。