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エチオピアの、老舗コーヒー店と洗練イタリアン – Addis Ababa, Ethiopia

昨日と同じように、今朝もトモカ・コーヒーに足をむける。今日は、この店でも人気のマキアートをお願いする。

店舗の裏で挽かれた豆をCimbari製のエスプレッソ・マシーンにさしこみ、男性スタッフが手際よくぱぱっと作っていく。その無駄のない慣れた手つきは、エチオピアにとってコーヒーが生活の一部であることを感じさせる。

午前中、アフリカ最大級の市場、マルカートを訪ねる。チャットの葉から果物、携帯電話機器や、時計の部品、大型ゲーム機までなんでもそろう市場である。

ただ大きすぎて、場所を知らないとほしいものは探し出せないほど、大きい。そして、バスターミナルも近く、混沌をきわめている。

その活気の中を歩き回った後、一休みをしに、フルーツジュース屋に入る。アディスアベバでは、街のあちらこちらにフルーツをきれいに並べて、それをジュースにする店がある。よく飲まれているアボガド・ジュースをオーダーする。

アボガドに砂糖と水を加えた飲みものというが、これがクリーミーで甘い。ライムをかけたり、フルーツシロップであるVimtwoをかけると、まるでレモンケーキのように、甘みにほどよい酸味が加わる。

それから、アディスアベバの銀座とも呼ばれているピアッサ地区にある、名の知られたイタリアンレストラン、Castelliへ向かう。

エチオピアは一時期イタリアに占領された過去をもっているためか、イタリアふうの味つけが得意なようだ。

趣のある石造りに構えられた木にすりガラスの窓から、淡い橙色の灯りがこぼれている。

トマトとバジル、それにサフランのパスタをオーダーする。パンが添えられてきたので、追加でバターをお願いする。

一輪の花が白いテーブルクロスの上にのせられ、隣のテーブルでは裕福そうなてっぷりとした男性が女性を連れて食事に来ている。

海外の有名俳優なども訪ねてくるというこのレストラン。きちんとしたアルデンテに適切な味つけが施されている、洗練されたイタリアンだった。ぴりりとスパイシーなのに、なぜか安心できる味で、身体が浄化されていく気さえする。バターもナチュラルだ。

食事を終えて外に出ると、そこは再び喧騒のアディスアベバだった。

マルカートが広すぎて、結局買いたかったものの探しきれなかった鍵を、レストランの近くの店でいとも簡単に発見し、そこで鍵を購入してから、スーダン大使館に向かう。

スーダン大使館の職員は、今日も変わらずにウェルカムふう優しい対応をしてくれる。おかげで、無事にスーダンのビザがパスポートに貼られて返却された。

その後、対イタリア戦勝利を記念して、ハイレ・セラシエ皇帝により建てられた三位一体教会を訪ねる。近くには兵隊が数多くいて、女性もその例外ではない。隣の店でオレンジに先の白いキャンドルが売られ、お香が焚かれている。

今日は、夕方のミニバスで、バハルダールに向かうことにする。18時発、夜中の1時か2時に到着するとのこと。バスを手配をしてくれた男性も「ここはアフリカだから、融通のきくサービスは受けられないよ。」と言った。

そういえば、他のエチオピア人も、停電があったときに言っていた。
「ここはアフリカだから。」

車は新しいハイエース。そこに次から次へと重い塗料やら何やらを上に積んでいく。こんもり上に荷物が積まれたハイエースは、乗客がぎゅうぎゅうに詰め込まれて、足の置き場もない状態になる。

アディスアベバからバハルダールまでのミニバスは「夜中ものすごいスピードで運転して早く到着する」というキャッチフレーズをもっているものだから、どれほどかと思っていたら、少し走っては人をのせ、少し走っては荷物をのせ、といったふうにのんびりとしたものだった。