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祈りのバザール – Mashhad, Iran

今朝も出勤に合わせて車で会社の近くまで連れて行ってもらい、そこからヒッチハイクをしようとしていたら、ある男性が近づいてきて手伝ってくれたうえに、メロンミルクジュースとスポンジケーキをどうぞと差し出してくれた。こうして無事にTaleghani駅にたどり着き、いつものように売店で切符を買って乗車する。

今日もラマダンの昼の間は、のんびりとできるカフェもレストランも開いていないので、Darvishi Royalホテルというなにやら高級ホテルに入る。

きらきらのシャンデリアの下、裕福そうなイスラム服姿の人々がゆったりとソファに腰かけ、最新式Hyundai製のエレベーターが動いている。ビジネスセンターもあり、Wifiも飛んでいる。そしてこんなホテルのロビーにもエマーム・ホメイニとアリ・ハメネイ師の肖像画。

ホテルを出てもやはり買える食料はお菓子程度しかなく、昨日と似たようなスパイスの効いたもっちりクッキーと、やはりそれに味の似たクッキーを買い求めてほおばる。

近くにバザールがあるので、訪ねてみる。聖地マシュハドらしく、数珠や石やペンのセット、祈りのためのマットや布、メッカのほうを示す方位磁石などが売られている。祈りの際に頭をつける石がプッシュ式になっているものもあり、頭をつけて石がプッシュされると、カチャカチャと動き、次の祈りの動作が示されるものもある。

そのほかにもサフランや、コーヒーやチャイにかきまぜるナバット、スパイス、ギャズ、チャドル、香水、そして赤毛のアンやキャプテン翼、牧場の少女カトリに南の虹のルーシーなどと日本語で書かれたDVDも売られている。

行き交う女性の中には目の部分まで黒い布ですっぽりと覆う人もいる。

そこからバスに乗ってメトロの駅まで行き、家の最寄り駅まで帰る。西瓜を買って帰ろうと、まんまると大きい西瓜やメロンばかりが山積みになっているフルーツ屋に立ち寄って支払いをしようとすると、店の男性が、支払いは良いから持っていきなさいとジェスチャーをする。

こうして大きなまんまる西瓜を抱えて家までヒッチハイクをする。ちょうど仕事から帰宅をする男性が乗せてくれた。彼はラマダン中は、人々は優しいんです、と言った。

家のテレビからはオリンピックが流れている。イランの選手は個人競技は強いけれど、団体になると弱いんだ、とバーさんは笑う。そしてイランの人々はアラブの人々に良い感情を持っていない人もいるという話にもなった。

今日は、バーさんと奥さんが、ほうれん草のヨーグルト、ツナ、ツナのトマト煮にライス、目玉焼きにバターライスをつくってくれた。それにチャイとギャズにパイナップルのケーキ。絨毯の上にビニールを敷いてその上に広げる。十分にテーブルを置けるスペースはあるのだが、テーブルを置くには狭いので絨毯の上で食事をするのだとバーさんは言った。

イランでは社会的、そして経済的レベルが重要な意味をもっているようだった。バーさんのご両親の家は裕福で、かつては20人が座れるテーブルがご自宅にあるのだそう。

イランには手づくりのビールもあって、モルトの味のほかにアルコールの匂いがつんとする。