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乾いた大地と雪山と、湖のフラミンゴ – Uyuni Circuit, Bolivia

朝起きてみると、宿の近くではうっすらと明るくなった空に淡く白い月が浮かび、雪山の麓で羊たちがめえめえと声をあげながら一列を成して、歩いていく。

朝食は、パンにバターを塗って、ふんわりとしたいり卵をのせたり、苺ジャムをぬったりして、温かいチョコラテやオレンジジュースとともにいただく。宿の女性たちは、話しかけたときにほんのかすかな笑みを一度浮かべた他は、昨晩と同じように、ひたすら口をへの字に曲げている。

9時前には宿を出る。リャマがあちらこちらにいて、黄色地に黒の、リャマ通行注意標識も道のわきにたてられている。

乾いた大地にうっすらとところどころ緑の生えていたのが、やがて赤いごつごつとした岩が散らばるValle de Rocasにたどり着く。鷲のような形の岩もある。

既に高度4300mあたりまで上り、周りの6000m近い雪山も近く、低く見える。やがて右手にOllague火山が見えてくる。手前がボリビアでその先はチリだという。舗装のされていない道には水たまりがあちらこちらに溜まり、それを避けて走っていく。

この辺りには湖が数多く点在する。フラミンゴの浮かぶ湖、Laguna Hedionda、Pastos Grandesを通り、Laguna Charcotaに到着する。湖に雪山が映っている。

昼食は湖を眺めながら、パスタにハンバーグ、じゃがいもに野菜をいただく。飲み物はコーラに、デザートは苺のゼリーがついている。岩に腰をかけていただくものの、あちらこちらから小さな虫が飛んできては、パスタにぴとりとくっつき、そこで命を終えていく。ハンバーグやじゃがいもは気にいらないのか、ただあまり味のしないパスタにばかり、虫が寄っていく。

再びランド・クルーザーに乗り、Laguna Hondaに向かう。既に道のような道はなく、赤い大地にかつて通った轍の線が何本か引かれているだけだ。乾いた土地にも、岩に黄色や紫の花がほんの少し花ひらいている。

そこから、砂漠の中に、木の形をしている岩、Arbol de Piedraへと向かう。長い時間をかけて風雨で浸食されたのだといい、辺りには犬のような形の岩など、いびつな形の岩がごろりごろりとある。晴れ渡った暖かな昼間でも、日陰にはまだ雪が残っている。

15分ほど走ったところにある、深い赤色をした湖、Laguna Coloradaに向かう。ここは国立公園となっており、ゲートを通過して中に入る。

標高4278m、60km2、深さは80cm程度の湖で、ナトリウムやマグネシウムなどが濃いため、それを栄養とする珪藻やプランクトンが多く、赤い色をしているのだという。そしてそれを餌にするフラミンゴが集まっている。

赤くて細い脚、白い羽にうっすらとピンクの線が引かれ、先が黒い。嘴を水につけて何かをつまんでは顔をあげて、飲み込み、また嘴を水につける。だいたいそれを繰り返している。

時折思い立ったように飛び立つときは、脚をパタパタと動かして助走してから飛び立ち、着陸するときもまた、脚をパタパタと動かしてスピードを落としていく。わたしたちのほんのわずかな動きにも反応をして、一斉に羽をわたわたと動かして一歩退く。

雪山のふもとの湖に、ぐあぐあ、ぐえぐえと声を出して一列を成すフラミンゴ、飛んでいくフラミンゴが映し出される。

そこから少し進んだところにある宿の集まる場所へと向かう。どうやら予約をしていないらしく、コロナリオくんはどこもいっぱいだと笑う。最終的に、まだ新しいと思われる宿に部屋を見つけ、そこに宿泊することになる。

カモミールティーにビスケットをつまんでいるうちに、夜が更けていく。

夕食は、ボリビアのOportoというワインボトルに、トマトパスタにチーズをのせて、パンとともにいただく。ドイツ人の仲間たちはボリビアの甘すぎるワインをひどい味だと言って、口にしない。「Kniffel」というサイコロを使ったゲームを教わり、しばらく遊ぶ。

この宿も高地に位置しており、明日は更に高い5000m近くまであがっていく。少しワインを口にするだけで、頭がかすかに痛む。

電源などは夜に3時間ほど使えるだけで、突然にぱたりと消えてしまう。外に出てみると、ひやりとした暗闇に満月を終えたばかりの月が浮かび、星が瞬いていた。