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バスがとまる。 - San Carlos de Bariloche to El Chalten, Argentina

朝起きてみると、窓の外に湖が広がり、空は朝日で赤く染まって、右半分の白い月が浮かんでいる。

朝食は、砂糖のかかったクッキーやクラッカーにパイが配られ、マテ茶や紅茶のティーバッグもついたセットになっている。バスの後方にある機械から熱湯をカップに入れて、マテ茶を飲む。

乾燥した広い大地をバスはただひたすらに南へと向かう。途中バスが停車をした際、売店に昼食を買いに立ち寄る。風が強い。パタゴニアは風の大地、なのである。

バウンドケーキをほおばり、喉がかわいたので、オレンジのファンタジュースも合わせてぐびぐびと飲む。

時折風変りな形の岩が見えるほかは、茶色く乾いた大地が広がるのみだ。

17時半を回ったころバスが停まった。バッテリーに問題が生じたという。夏の終わりの今の時期は日が長く、太陽はまだ高い位置にある。

乗客は一度みな降りて、バスを後ろへ押してみたりする。それでも問題は解決せずにバス会社の一人がジープに乗って、どこかの町へと助けを求めに行った。

やがて、太陽は赤く色を変えて沈んでいく。

3時間ほどしたとき、藁を積んだ通りがかりの車から線をつなげて、復旧を遂げる。

バスに無事にエンジンがかかったときには車内に拍手が起こる。助けを求めに行ったバス会社の男性がバスに戻ってきたときにもまた拍手が起こり、みな口々に礼を伝える。

暗闇になった道を更にバスは進み続け、目的地のエル・チャルテンに到着するころには夜中の2時になっていた。

ターミナルでは夜中発のバスを待っている人々が寝袋で寝ている。思っていたよりも寒くなく、風も強くない。寝ている人々に倣って、ターミナルにテントを張り、そこで夜を明かすことにする。

途中バスが到着しては賑やかになり、何やらテントの外に犬の鳴き声が聞こえる。

月は低く浮かんでいる。